12話 安心 ページ13
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Aside
《つまり、この骨がマスターを助けてくれたって事で良いのかな?
それなら…まあ、少しは悪者じゃないって認めてやっても良いけど…》
と、レアルは目の前の相手を警戒しながらも、悶々とした様子でクロスさんの話を聞いている。
「…そういえば、起きてから少し経ちますが、身体の方に異常はありませんか?」
「……異常ですか…
…強いて言えば先程、クロスさんが来る前に起き上がろうとしたんですが、身体に力が入りませんでしたね。」
「、あー…まじですか…それは心配です…
──あ、今ならどうですかね?時間も経ってますし、もしかしたら起き上がれるようになってるかもですよ!」
「……やってみます…」
そう言って、腹筋に力を入れる。すると、前にやったのが嘘のように簡単に起き上がる事が出来た。
何故急に起きられるようになったのだろうか…
…まあ、起きられるようになったのだから、もうどうでもいい話だ。
試しに、手をグッと握ってみた。それも問題なく機能した。痛みも伴わず、なんならいつもより調子が良い気もする。
「お、!起きられましたね…!何処か痛みとか不調とか有りませんか?」
懇切丁寧に聞いてくれる。それに慣れていない為、少し返答に困る。
「…特に問題は無い…です。大丈夫ですよ…」
「良かった…
あ、起きられたからって、無理に動かないでくださいね?何かの拍子で貴方の中のケツイが暴走したら大変ですし!」
「あ、…えと、はい、分かりました」
まだよく状況は飲み込めないが、一先ずはこの方を頼るしかないのだ。
そう言うと、クロスさんは立ち上がり、何かを思い出したかのようにこう告げた。
「俺はこれから食糧やらを調達しに行かなければ行けないので、少しの間ですが家を空けます。
…今は居ませんが、もしかしたら先輩…ここの家の同居人達が帰ってくるかもしれません。その時は、
……危険ですので、絶対に会わないで下さいね?」
と、釘を刺される。
同居人とはつまり、この方が言っていた「ヤバい奴ら」の事だろう。正直会うつもりも無かったので、
「…分かりました。大丈夫ですよ。」
と返答した。
それを聞いてもまだ不安そうな顔をしていたクロスさんだったが、『本当に気をつけてくださいね?』とだけ告げて部屋の外へと去っていった。
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まーにゃ(プロフ) - お前・・・・最高か!?いや天才だな!?神だ!!(この作品大好きです。作者様も神です) (2022年11月8日 17時) (レス) @page33 id: c10b1a3dfa (このIDを非表示/違反報告)
haa..(プロフ) - ヤバい......メア様も作品も神ぎる (2022年11月5日 0時) (レス) id: 893ce01b72 (このIDを非表示/違反報告)
奇跡 叶(プロフ) - なんなら今もみていましたから! (2022年10月30日 19時) (レス) id: d4674379cc (このIDを非表示/違反報告)
奇跡 叶(プロフ) - はい!いつまでもお待ちします! (2022年10月30日 19時) (レス) id: d4674379cc (このIDを非表示/違反報告)
しろのね(プロフ) - 奇跡 叶さん» 本当ですか…!?ありがとうございます!!!😭 今の所めっっっっちゃくちゃ長くなってしまう予定なのですが…完結させられるよう頑張りますね!!! (2022年10月30日 19時) (レス) id: 0693613cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろのね | 作成日時:2022年9月25日 21時