木曜日のソーダ味 ×rnki ページ7
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俺は、木曜日が大好きだった。
高校1年最初の隣の席が廉で、すぐに意気投合した。
ダンス部の俺とサッカー部の廉の、唯一オフが重なるのが木曜日で、いつからか毎週木曜日は廉の最寄り駅の1駅手前、俺の小さな最寄り駅のベンチで日が暮れるまで話すのが週間となっていた。お互い、どんな事でも1番最初に相談できるこの関係性が心地よかった。
暑い夏は毎週ソーダ味のアイスを食べるのがお決まり。
「あっかん今日寒すぎここホンマに日本？」ってくっついてくる冬も好きだったけど、「無理汗止まらん」ってダルそうに言いながらアイスを咥える、日没までの時間が長い夏が俺は大好きだった。
いつからか毎週木曜日の為だけに一週間頑張っていた。
「へ･･･？え、まじ？」
「うん、まじ。今日先生にも相談してみたら、永瀬なら十分狙えると思うって言うてくれたから頑張ってみよかなって」
夏休みと受験勉強の話題が飛び交う、シャツが肌に張り付くような暑い日の出来事だった。皮肉なことにこの瞬間、俺は廉への気持ちを自覚した。
そこから廉は夏休みの間に猛勉強をして実力をどんどんとつけて、夏休み明けの模試でB判定。「なぁやばくない？！」とテンション高めに報告された、あの木曜日を今でも鮮明に覚えている。ほんまに頑張るわと意気込んでいた事も。
結論を言うと廉は更に追い込んだ末、見事第1志望、他県の遠い大学に合格した。
彼が俺から遠すぎる所に行ってしまうことが決まってしまった。
「ねぇ、廉？」
桜の木に蕾がつき始めた頃、あの小さな駅で最後に少しだけ話そうとなって、俺たちはベンチに座っていた。
「･･･なんで進路のこと、俺より先に先生に相談したの？」
そう聞くと同時に廉が乗る予定の電車が到着するベルが鳴って、その音につられるように廉が立ち上がった。1歩前に踏み出して俺の方を振り返ったその顔は、少し困ったような顔をしていた。
「海人は止めるやろなって思ったから。」
「･･･もし俺が止めたら行くの辞めてたの、？」
そう聞くと何も言わず、未だに座ってる俺の頭を、苦笑いのまま撫でた。電車がホームに入ってきた風で、廉の黒髪がふわっと揺れた。
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うづこ(プロフ) - satsumaimo1995さん» satsumaimo1995ｻﾝはじめまして^^ わぁありがとうございます！続編は考えていませんでした(笑)検討してみます！ありがとうございます！ (2020年4月6日 22時) (
レス) id: f20b9b224c (このIDを非表示/違反報告)
satsumaimo1995(プロフ) - 初めて作品読ませていただきました！過去作も今から読みに行ってきます〜^^主演男優賞の世界の、部活引退した後とかの話読んでみたいです、復活するのかそのままなのか、はたまた別れた理由をカイちゃんが知っちゃうとか… これからも更新楽しみにしてます！ (2020年4月5日 20時) (レス) id: 0a8e78817c (このIDを非表示/違反報告)
うづこ(プロフ) - 音奈 きらりさん» きらりｻﾝはじめまして。私もすっかり昼夜逆転してしまいました(笑)。ほんとですか･･･ありがとうございます･･･。 (2020年3月30日 22時) (レス) id: f20b9b224c (このIDを非表示/違反報告)
音奈 きらり(プロフ) - コメントはじめまして。いつも読ませて頂いてます。今宵は、眠れずに徘徊中（単に昼寝しすぎただけ笑）です。えー！消さないで〜。短くてもまとまってるし、素敵ですよ。 (2020年3月30日 4時) (レス) id: ba403501a5 (このIDを非表示/違反報告)
うづこ(プロフ) - もこさん» もこｻﾝはじめまして^^ えぇ･･･！すごい励みになりますコメント下さりありがとうございます！頑張ります！ (2020年1月25日 20時) (レス) id: f20b9b224c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うづこ | 作成日時：2019年5月27日 2時
