◎ ページ15
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人工的な光が眩しくて目が覚めた。
寝返りを打つとガチャガチャと鳴る足枷。
「っ、いったあ、」
起き上がると腰に鈍痛が響いた。
はだけたシャツから覗いた紅い跡を視界に入れたくなくてボタンを上までキッチリ閉めた。
この跡、昨日の表情、囁く言葉、綺麗にされてる体から本当に愛されてる事を嫌でも実感して目頭が熱くなる。
今何時なんだろう。時計も窓もないこの部屋は、外の世界が全く分からなくて時間感覚がおかしくなる。白い壁に白いシーツを纏った白いベッド、白い枕に白い蛍光灯しかなく、その無機質さに生きてる心地がしない。
いつ帰ってくるんだろう。お腹すいたな。今日は怒りをぶつけられるのだろうか。それとも、昨日のように一方的な愛の行為を受けるのだろうか。どっちにしろ俺に選択肢はないんだけど。
「ねぇ、廉･･･？」
少し痛い喉から掠れた声が小さく漏れた。
あれからどれくらい時が過ぎたか分からないけど、俺はいつまでも廉の事が好きだよ、あの日、俺が告白して、驚きながらも受け入れてくれたあの日から、ううん、初めてあった日から、俺は生涯貴方しか愛さないと決めているの。
──────まだ俺の事、好き？
涙がボロりとこぼれた瞬間、玄関の鍵が開く音がして慌てて涙を拭った。部屋に近づく足音に、無意識に体が震えた。
ガチャりと扉が空いて、俺は貼り付けた笑みを浮かべた。
「ただいま、海人」
「おかえりなさい。」
「･･････なぁ、」
お前泣いたろ？と低い声で言われて思わず肩が跳ねた。泣いてないと必死に伝えるが、ズカズカと近づいてきて顎をぐいっともちあげられた。
「なに？まさか他の男を想って泣いた訳じゃないだろうな？」
「っそんな訳･･･！」
「ふぅん？」
手が後頭部に伸びて荒いキスを落とされ、反対の手で器用にボタンを外された。今日も、か。
「っは、廉またお前の事で泣いてたわ。」
「、え」
「あいつもしつこいよな。お前はもう俺のもんなのに。」
ふっ、と笑って布団に押し倒された。
自由に動く手に嫌でも声が漏れて口を抑えた。
「なあ海人、お前が好きなのは誰だっけ？」
俺の上で動く彼を引き寄せた。もうしんどい、みんなに会いたい、馬鹿なことして騒ぎたい、愛しい彼に抱きつきたい、愛を伝えたい。
「しょ、っ、！」
「あ？聞こえない」
「しょおっ、紫耀だけ、なの！」
そう吐き出すと満足気に紫耀が、俺の涙を掬うように口付けた。
fin.
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うづこ(プロフ) - satsumaimo1995さん» satsumaimo1995ｻﾝはじめまして^^ わぁありがとうございます！続編は考えていませんでした(笑)検討してみます！ありがとうございます！ (2020年4月6日 22時) (
レス) id: f20b9b224c (このIDを非表示/違反報告)
satsumaimo1995(プロフ) - 初めて作品読ませていただきました！過去作も今から読みに行ってきます〜^^主演男優賞の世界の、部活引退した後とかの話読んでみたいです、復活するのかそのままなのか、はたまた別れた理由をカイちゃんが知っちゃうとか… これからも更新楽しみにしてます！ (2020年4月5日 20時) (レス) id: 0a8e78817c (このIDを非表示/違反報告)
うづこ(プロフ) - 音奈 きらりさん» きらりｻﾝはじめまして。私もすっかり昼夜逆転してしまいました(笑)。ほんとですか･･･ありがとうございます･･･。 (2020年3月30日 22時) (レス) id: f20b9b224c (このIDを非表示/違反報告)
音奈 きらり(プロフ) - コメントはじめまして。いつも読ませて頂いてます。今宵は、眠れずに徘徊中（単に昼寝しすぎただけ笑）です。えー！消さないで〜。短くてもまとまってるし、素敵ですよ。 (2020年3月30日 4時) (レス) id: ba403501a5 (このIDを非表示/違反報告)
うづこ(プロフ) - もこさん» もこｻﾝはじめまして^^ えぇ･･･！すごい励みになりますコメント下さりありがとうございます！頑張ります！ (2020年1月25日 20時) (レス) id: f20b9b224c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うづこ | 作成日時：2019年5月27日 2時
