私のブラック本丸更生日記 (ページ30)

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No side

ある日突然、前任に連れられ破壊されたと思われていた男士達が帰って来た。

和泉守「之定！！先輩！！」

宗三「お小夜！！」

江雪「っああ....」

巴形「静形....無事だったか....」

蛍丸「国行！面影！！」

愛染「う、うわああああああん！よがっだ...！無事でよがっだああああ！！」

御手杵/日本号/村正「蜻蛉切！！！」

御手杵「おまっ、無事で....」

村正「huhuhu.....生きてて、本当に良かったデス....」

日本号「お前っ....心配したんだからなあ！？」

数珠丸「生きていた.....良かった...本当に...無事でっ...」

鶯丸「....俺は、幻覚でも見始めたか？」

八丁念仏「いやいや、鶯の兄さん、本物だよ...っ！包平の兄さんが帰ってきた！」

鯰尾「っえ...いち兄....？」

薬研「いち兄....生きてっ....」

乱「うわああああああああん！！」

五虎退「う、っぐす...いぎでで、よがっだぁ....」

小烏丸「おお....抜丸.....息災であったか...！」

本丸はいい意味で阿鼻叫喚。その日の晩は、盛大な宴が開かれた。しかし、この食材は誰が用意したのか、どうやって準備したのかは誰も聞かなかった。この幸せな雰囲気を壊したく無かったから

『いやあ、めでたいね〜！宴の雰囲気は好きだよ！私』

一人縁側で満月を眺めて茶を啜る暁月。声は明るく、いつもの雰囲気と変わりない様に見えるが、その瞳は、微かに憂いを帯びていた

『月を眺めて飲む茶は美味し。....言動が古臭くなって来た気がする。一体誰の影響かなあ....』

池に反射してキラキラと輝く満月を、ただ茫然と眺めて、月見酒ならぬ月見茶を楽しむ暁月

彼女は普段の動作から忘れがちだが、綺麗な外見をしている。と言っても、一目見れば美人だと分かる。では無く、周りと比べると少し顔が整っている程度。けれどそれはいつもの彼女の振る舞いならの話。
物憂げな雰囲気を纏い、月光に照らされるその様は、「月下美人」と言うに相応しい。

『っはっくしゅ、う....少し肌寒くなってきた....もう風呂に入って寝よう』

暁月は盆を片してトトトトっと厨に向かって行く