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机下の恋慕 ページ9

私達が付き合っていることは、私の同期とゲーマーズの皆、ド葛本社のメンバーが知っている。

葛葉がげまじょの皆に言うのは意外だと思ったが、付き合う前に唯華と葛葉が私のことで大喧嘩になり、自然と周知の事実となったらしい。なんの喧嘩したんだろ。

さて。今日はにじフェスのメインステージに関する会議である。先ほど休憩室でぐっすり眠って元気いっぱいな私に比べ、何故か疲労でぐったりしてる葛葉と唯華。休憩スペースにいたんだから休めばいいのに、何してんだか。

2人ともどうせ録に話聞いてないだろうし、代わりにちゃんと聞いておいてやろうと気合いをいれると、左手に何かが触れた。

ちらりと見ると、葛葉の右手だった。

えっ、もしかして手を握ろうとしてる?
こんな皆がいる場所で?まじで?

会議室の机はロの字型に配置されていて、私の隣には唯華、葛葉の隣には社さん。確かにバレても問題ないメンツではある。

そんな風に思考を巡らせている間に、葛葉の指が私の指に絡まってきた。マジで話聞く気ないな。

静かな環境も相まって、付き合いたてのようにドキドキしてくる。私は意を決してその手を握り返した。

葛葉は御機嫌そうに、手を握ったまま親指で私の手の輪郭をなぞる。それが妙にくすぐったくてモゾモゾしてしまう。

落ち着きがない様子の私に気付いた咲ちゃんが「A、トイレ?」と聞いてきたが、慌てて「ちがうちがう!ちょっと寝不足で!」なんて否定する。

葛葉「さっきまでぐっすりだったのに、おかしいなぁ?」

「うっさい!ばか!」

葛葉は笑いながら私の手をぎゅーっと握ってきた。こんなのいつものことなのに、皆がいる場というだけで顔に熱が集まるのを感じる。

私達のやり取りは社さんには気付かれていたようで、物凄く呆れた顔を向けられていた。恥ずかしい。

バレているのがいたたまれなくなって、社さんから視線を反らし正面を見ると、委員長が何やらこちらを凝視していた。え、なんだろ。

委員長は隣に座っていた剣持の肩を叩くと、そのままヒソヒソと耳打ちを始める。最初は興味なさげにしていた剣持が「えっ、うわ、ほんとだ」と小声で溢すのが聞こえてきた。その視線は、私の左下、つまり左手に注がれている。

しまった、詰んだ。絶対にバレた。
皆会議に集中しろよ。

委員長と剣持が私の左手から視線を上げ、私と葛葉の方を見る。どうしようと葛葉の方を見ると、葛葉は呑気に左手をヒラヒラと振っていた。

こいつ…確信犯か!?

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よもぎもち(プロフ) - めめさん» ありがとうございます!大変モチベーションになります!!続きも頑張りますね! (2月12日 18時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
めめ - めっちゃ好きですこの話!!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2月12日 17時) (レス) id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よもぎもち | 作成日時:2023年11月13日 19時

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