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推しの心オタク知らず ページ8

「眠い」

事務所について早数十分。しかし打ち合わせまでもう数十分。私は集合時間よりかなり早く到着していたいタイプのため、現在はまだ私と唯華しかいない。

椎名「寝たらええやん。誰か起こしてくれるっしょ」

「唯華は起こしてくれないんかい。ってかせっかく唯華といるのに寝るなんて勿体無い〜!!」

唯華は遅刻常習犯のため、唯華と二人きりで待ち時間を過ごすことなんて普段だと有り得ないのだ。この奇跡を堪能しないわけにはいかない。

げーむるの収録にも使われている休憩スペースのやたら長いソファで、唯華の隣にピッタリくっついて座る。

椎名「鬱陶しいなぁ、いいから寝てろ」

「やだやだ!寂しい!」

唯華に抱きつこうとすると、唯華はスマホを眺めたまま片手で雑に拒んでくる。いつも通り塩対応。うーん、そんなところも好き。

そんな風に騒いでいると、くろのわの二人が休憩スペースに入ってきた。

叶「あれ、しぃしぃとAちゃんだ。お邪魔しちゃった?」

椎名「いや邪魔とかないから」

「おつかれー」

葛葉「ういーっす」

雑に返事をしながら、葛葉は当然のように私の隣に座る。

叶「ねぇ、なんでこんな広いのに3人みっちり並んで座ってんの」

叶くんが爆笑しながら隣のソファに腰かける。一人で悠々自適そうだな。

「葛葉もあっち座んないの?あっちのが広そうだよ」

葛葉「いいから。ってか、お前眠いだろ。目ぇとろんとろんだぞ。昨日何時間寝た?」

「…1時間くらい、は、寝たかな」

葛葉「寝てろ」

そう言って葛葉は私の頭を強引に自分の肩に乗せた。やだな、勿体無いから寝たくないのに、抗えない眠気に襲われて私はそのまま眠りについた。


ーーーーーーーーーーーーーside 叶ーーーーーーーーーーーーー

Aちゃんが寝息を立て始めた瞬間、しぃしぃが勢いよく葛葉の方を向き、Aちゃんを引っ張って自分の方へ寄せた。

椎名「あたしのやから」

葛葉「はぁ?普段塩対応してるやつが何言ってんだ」

葛葉はAちゃんの肩を抱き引っ張り返す。Aちゃんは左右に揺さぶられる形になって不満そうにゴニャゴニャ寝言を言いながら、葛葉にしがみついた。

葛葉がしぃしぃにドヤ顔をかます。

椎名「いやぁや!!あてぃしのやもん!!返して!!」

葛葉「お前のじゃないですぅ!!俺のですぅ!!」

Aちゃん、この騒がしさでよく起きないなぁ。
僕は感心しながらイヤホンを耳につけた。

この喧嘩、始まると長いんだよな。

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よもぎもち(プロフ) - めめさん» ありがとうございます!大変モチベーションになります!!続きも頑張りますね! (2月12日 18時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
めめ - めっちゃ好きですこの話!!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2月12日 17時) (レス) id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よもぎもち | 作成日時:2023年11月13日 19時

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