大好物はいちご大福【zh】

決戦前夜 ページ26

あのあと、一人で脳内反省会をした。次の凸者への質問とか決めないで切っちゃったし、あれで本当に友達になれたのか…？

そんな風にグルグル考えていたら、鏑…ろこちゃんからディスコでメッセージがきていた。

鏑木『今日は来てくれてありがとうございました！』

鏑木『遊園地、本当にいきましょう！』

嬉しくて思わず目が潤む。優しい後輩でよかった。
ディスコの返信を打ち込んでいると、イブラヒムさんからもメッセージがくる。

イブ『明日って暇ですか？』

明日？明日なにかあるのかな。

『明日はゲマズのライブがあるので、忙しいです』

素直に明日の予定を返す。なんだろう、明日…明日？首を傾げていると、イブラヒムさんからすぐに返信が来た。

イブ『さすがに椎名唯華が最優先か』

『そうですね、明日なにかありました？』

イブ『ちょっと飯でもどうかなって思ったんですけど』

イブラヒムさん、もしかして友達になろうとしてくれている？なんていい人なんだろう。そんなことを考えていたら、ろこちゃんとのやり取りを思い出す。

友達になるには、まずは、タメ口。

『イブラヒムさん』

イブ『はい』

『タメ口で喋りませんか？お互い』

イブ『いんすか？やったー😆』

顔文字がついた。可愛い。ろこちゃんの凸待ちじゃないけど、新友達ゲットだ。

イブラヒムさんと何往復かメッセージのやりとりをして、そのままベッドに入った。寝る直前まで誰かとやりとりするなんて久しぶりだ。イブラヒムさん、配信前なのに連絡くれて優しいな。

葛葉と付き合う前は、寝オチるまで通話したりしたなぁ。

ベッドサイドに置いてあるアクセサリースタンドに指輪をかける。婚約指輪、一方的にもらっちゃったから何かお返ししたいな。

明日はEXゲーマーズのライブだ。大切な二人の大舞台。全力で応援しなくっちゃ。

その前に、春香と美夜子にお礼も言わなくちゃ。

明日のことを色々と考えながら、幸せな気持ちで眠りについた。



夜中、なんだか落ち着かずに目が覚める。
水でも飲もうかなぁと思いながら起き上がると、スマホが光っていることに気付く。見ると唯華からLINE。

椎名『頑張れって言って』

『頑張れ！唯華ならできる！愛してるよ！』

椎名『余計なことまで言わんでいいから』

唯華も緊張してるのかな。葛葉は今頃どうしてるかな。
こういう弱音を吐かれると痛感する。
私も、ライバーになったんだ。

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