初配信を振り返る ページ2
今日は私の誕生日。記念配信は何をするか悩み、アンケートを取ったのが間違いだった。これまでの周年記念では避け続けていた、初配信の同時視聴を行うことになってしまったのだ。せめて１月末にしてくれよ、まだデビュー日全然先だぞ。
『自己紹介は以上かな。他に質問とかありますか？』
画面上の自分が喋る姿は初々しく、少し声も高めで違和感がある。
『誰推しですか？んー、これ言うと本人に迷惑かけちゃうかもしれないからなぁ』
「懐かしい。これは何年経っても変わらないね」
＞ ガチ恋発表か
＞ 未成年の主張な
＞ このときは遠慮があったのか
「遠慮？ないよ。こんなの前口上だよ」
『しいなーーーー！！ゆいかさーーーーーーん！！！！』
「うわ音デッカ！！！！！皆、鼓膜大丈夫？！？！」
＞ 今もでけぇよ
＞ 鼓膜ないなった
「今もデカ…ごめんごめん！！わざとじゃない！」
『好きでーーーーーーーす！！ガチ恋ですーーーー！！！』
「あっは！懐かしいなぁ！」
音量調整をしながら、過去の自分が愛を叫ぶ場面を眺めた。こんなのは今でも日常茶飯事だし、恥じらいなんてまるでない。
『椎名さんとは実は幼馴染で〜』
「あぁ、でたでた。こっから長くなるぞ」
自分と唯華の馴れ初めを語る姿を見ながら、水を飲む。最近急に寒くなってきたせいか、乾燥が酷くて困る。そんな風に思考を明後日に飛ばしていたところ、過去の自分からとんでも発言が飛び出した。
『唯華のオススメで葛葉さんって人の実況みたんですけど、かっこいいですね！』
「ぶふぉっ…ゲホゲホっ！」
思わず水を吹き出し盛大に咽る。
「嘘？！私こんなこと言ってた？！」
＞ 言ってた
＞ 覚えてるwwww
＞ 燃 え る ぞ
「燃えるわ！まじ勘弁してくれ…いや、ホント、えっ？！」
『話し方とかゲームのプレイングとか、どこ取ってもかっこよくて！こういう人がモテるんだろうなぁって思いましたね』
「もういい！もうやめろ！」
＞ 語ってんねwwwwww
＞ 草
『次に、魔界ノさん？可愛い！とにかく可愛い！』
「あ、なるほどね！同期全員褒めていくスタイルね！」
『同期全員褒めるの？褒めますよ！唯華の同期は私の同期！』
「何言ってんだコイツ？！」
コメント欄が「草」で埋まる。急に葛葉を褒めだすから心臓止まるかと思った…。ちらり、と扉の向こうに視線と想いを馳せる。隣の部屋でこの配信を聞いている本人が後程からかってくるだろう事を想像し、頭が痛くなった。
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よもぎもち(プロフ) - めめさん» ありがとうございます！大変モチベーションになります！！続きも頑張りますね！ (2月12日 18時) (
レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
めめ - めっちゃ好きですこの話！！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2月12日 17時) (レス) id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よもぎもち | 作成日時：2023年11月13日 19時
