出会い ページ21
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰside イブラヒムｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
葛葉「話がある」
イブ「俺はないし聞きたくない」
Aが入院してからしばらく。葛葉から何度か話し合いの打診があるが、俺はことごとくそれを躱している。
運営から「Aが目を覚ました」と知らせが入ったとき、葛葉は血相を変えて会議室を飛び出そうとした。スタッフに止められいなされ打ち合わせに戻ったが、その間もずっとソワソワしていた。
あぁ、本当に好きなんだろうなと思った。
二人の関係を、本当は薄々気付いていた。
Aは嘘を吐かないから、葛葉を友達だと明言したことはなかったし。
それでも、諦めたくなかった。
Aは俺の特別な人だったから。
コーヴァスから日本にきたばかりのとき、事務所で運営への挨拶を済ませ、速攻でフレンとメリーとはぐれた。マネージャーに連絡をいれたところ、「休憩室で待ってろ」と指示が入ったが、休憩室がどこなのかすらわからない。
どうしようか頭を悩ませていたとき、出会ったのがAだった。
ソファーに座り鼻唄を歌いながら、眠りこける椎名唯華に膝枕をしていたのを覚えている。
イブ「あのぉー…」
「へっ？！はい！！すみません！！」
慌てて声を上げたAは、身動ぎをする椎名に気付いて慌てて口元を手で覆った。その一連の仕草が小動物みたいで「かわいいな」と自然に思った。
イブ「すいません、ちょっと迷っちゃって。休憩室ってどこっすかね」
「あ、ここです…」
イブ「あ、あざす」
軽く会釈をして、適当なところに座る。気まずい沈黙。なにか話した方がいいのだろうか、と思ったら椎名が寝言のように「歌の続きぃ」とボヤいた。
「はいはい、わかりましたよ」
Aは椎名の頭を撫でながら歌い始める。その歌は本当に心地好くて、思わず歌う姿をじっと見つめてしまった。ある程度歌い終わると、Aは俺の方をみて「すみません…」と小声で謝った。
イブ「なんで謝るんすか」
「いや、お聴き苦しかったですよね…」
イブ「全然。むしろやっぱ、ライバーって歌上手いのデフォなんだなって感心してました。俺やっていけるかな…」
Aはキョトンとした表情で数回瞬きをすると、「今度デビューする新人さんですか？」と首を傾げた。
イブ「イブラヒムです」
「あ、えと、皆子Aです」
また軽く会釈をすると、Aは緊張したように、でも優しく笑った。
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よもぎもち(プロフ) - うたねのどあさん» ありがとうございます！夢主を気に入ってくださって嬉しいです…！ご期待に沿えるよう、更新がんばりますね！ (3月3日 23時) (
レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
うたねのどあ(プロフ) - とても好みな作品です…！！夢主の性格や心情などの設定も好みですし物語の展開もとても気になります！！更新頑張ってください！！応援してますね！！ (3月3日 23時) (レス) @page17 id: d12e45b1fd (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - あめさん» ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！モチベーションになります！！ (2月29日 21時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
あめ - この作品めっちゃ好きです！！更新頑張ってください！！応援してます！！ (2月29日 20時) (レス) id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よもぎもち | 作成日時：2024年2月15日 21時
