清々しい朝 ページ23
バーベキューの翌日。灰くんの部屋に泊まっていった明那と一緒に休日の生徒会室へ向かう。別に活動日ではないのだけど、終わらせたい仕事があると話すと「真面目やねぇ」なんて言いながら付き合ってくれる明那に、内心では感謝をしていた。静かな生徒会室はやっぱり寂しいもん。調子乗りそうだから皆には言わないけど。
三枝「なんか、こう、のんびり通学すんのええなぁ」
小鳥が囀ずる朝の通学路で、明那がそう溢したのを呆れた目で見つめる。
「明那はいつもギリギリに家出るから、そう感じるんだよ。朝のんびりするには、仕度を急げばいいの」
三枝「いや朝はねむねむにゃんこなんで」
「ばか」
明那にはそういったものの、確かに今日はとても気持ちが良い。晴れた空を眺めながら、清々しい朝の空気を吸い込む。ご機嫌に鼻唄なんて歌いながら歩く明那に「何の曲？」と訊くと「デタラメ」と返され思わず微笑む。
そんな清らかで楽しい登校は、
葛葉「あれ、Aとサンシ師匠？」
角道を曲がった瞬間終わった。
土埃で汚れた格好で路上に座り込む葛葉先輩、不破先輩、イブちゃん、ローレンくん。地面には死屍累々の男たち。朝から喧嘩しないでください。まじで。
不破「なになに、デート中？」
イブ「いや制服じゃん。生徒会でしょ」
「私達の状況より、そちらの状況をお聞きしたいのですが」
そう言いながら、鞄からハンカチを取り出し、ローレンくんの顔についていた血を拭う。よかった、返り血だけで怪我はなさそう。
「絡み？絡まれ？」
不破・イブ・ロレ「「「絡まれました」」」
葛葉「絡ん…えっ、絡まれたんだっけ？」
葛葉先輩はこういうとき嘘つけないんだよな。つけないというか、あんまり深く考えていないというか。
「…相手、他校ですか？それだと色々面倒なんですけど」
イブ「他校ってかOBらしい。詳しく知らんけど」
三枝「喧嘩の原因は？」
不破「いやぁ、なんか、かなかなの悪口言われて」
なるほど、絡んだのか絡まれたのか微妙なラインだ。まぁうちのOBなら、こういうの慣れてるだろうし、放置でいいだろ。明那も同じ考えらしく(そもそもコイツも喧嘩買うタイプだし)、叶先輩の悪口ときいて「極刑」と切り捨てていた。
「皆さんに怪我がないなら良いです。それじゃ、我々は生徒会室にいくので」
そう言って立ち去ろうとしたら、
ロレ「俺もついてって良いっすか？」
意外な人が声をあげた。
他三人に引き留められる想定はしていたが、え、なんで？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 338人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
よもぎもち(プロフ) - の〜さん（旧もこ）さん» コメントありがとうございます！恋愛に発展するように頑張ってみますね！ (11月11日 11時) (
レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - コメント失礼します。私2j3jの人達全員推しなのと愛され大好物なので嬉しいです！出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (11月11日 10時) (レス) @page2 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - きささん» リクエストありがとうございます！fwさんですね、かしこまりました！ (7月17日 21時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
きさ - よもぎもちさん» 返信ありがとうございます。リクエストなんですけど、fwさんとの絡みがみたいです‼ (7月17日 21時) (レス) @page23 id: 9659c34de0 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - きささん» コメントありがとうございます！！めちゃくちゃモチベになります！！楽しんでもらえるよう、頑張って続き書きますね！ (7月17日 11時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：よもぎもち | 作成日時：2023年7月12日 15時
