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痛い正解も望むまま ページ33

そのあとはもう、酷いものだった。殴られた衝撃で尻餅をついた夢追さんに追い討ちをかけるように緑は蹴りを入れ、倒れたところを馬乗りになって殴り続ける。

途中、何度か部下の男達が動こうとしたが、されるがままの夢追さんが「手を出すな」というもんだから、皆遠巻きに無抵抗の夢追さんが殴られるのを見ていた。

「緑、そろそろ止めないと手を痛めるよ」

そう声をかけると、緑の動きが止まった。ハヤトさんに下ろしてもらうよう頼む。ハヤトさんは一瞬戸惑ったが、優しく私を手放した。

転がっていたカバンからハンカチを取り出し、緑に駆け寄って手を握る。

「ほら、綺麗な手が真っ赤。利き手が使えなくなったら困るでしょ、書記なんだから」

そう言いながら、血の滲んだ拳を優しくハンカチで押さえた。少し痛かったのか、緑の顔が僅かに歪む。

「痛かった?ごめんね」

緑仙「…大丈夫」

冷静に、落ち着いて。そう思いながら声のトーンを落として話しかけるが、内心は激しく動揺していた。こんなに怒った緑を見たことがなくて、こんなに狂暴な姿を見たことがなくて。中学時代、自然に鍛え上げられた観察眼が脳に警報を鳴らす。

今、この場のトップは緑だ。
ハヤトさんでも夢追さんでもない。

「怒ってくれてありがとう」

一通り手当を終わらせて、緑の頭を撫でながらそう告げると、緑は力強く抱きしめてきた。

緑仙「心配した」

「うん、ごめんね」

安心させるように緑の背中をポンポンとリズムよく叩く。緑の注意を私に向けなければ。少しでも私が夢追さんを心配する素振りをしたら、恐らく再び緑の怒りは夢追さんに向かう。そうなったら、夢追さんが死にかねない。そう思うくらいには、先程の緑の気迫は恐ろしいものだった。

緑を抱きしめたまま、ちらりと視線を夢追さんにやり、安否を確認する。夢追さんは意外とタフなのか、上半身を起き上がらせていて、唖然とした表情で私を見ていた。よかった、思ったより大丈夫そう。

緑が落ち着くまであやしていると、廃墟の扉が勢いよく開いた。

扉を蹴破ったらしい葛葉先輩が、片足を上げたまま立っている。後ろには、不破先輩、剣持さん、それから叶先輩。えっ、叶先輩?

緑仙「遅い」

怒りながら顔をあげる緑仙に、叶先輩が「ごめんごめん」と言いながら近寄ってくる。その瞬間、部下の男達が一斉に…

…一斉に、頭を下げた。

責任の所在→←気まぐれの迷路



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よもぎもち(プロフ) - の〜さん(旧もこ)さん» コメントありがとうございます!恋愛に発展するように頑張ってみますね! (11月11日 11時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん(旧もこ)(プロフ) - コメント失礼します。私2j3jの人達全員推しなのと愛され大好物なので嬉しいです!出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください!楽しみにしてます! (11月11日 10時) (レス) @page2 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - きささん» リクエストありがとうございます!fwさんですね、かしこまりました! (7月17日 21時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
きさ - よもぎもちさん» 返信ありがとうございます。リクエストなんですけど、fwさんとの絡みがみたいです‼ (7月17日 21時) (レス) @page23 id: 9659c34de0 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - きささん» コメントありがとうございます!!めちゃくちゃモチベになります!!楽しんでもらえるよう、頑張って続き書きますね! (7月17日 11時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よもぎもち | 作成日時:2023年7月12日 15時

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