群れたくないのに ページ3
緑仙「小夜ちゃん、A、おはよう」
「おはよう緑…いや緑だって中学の頃」
緑仙「それ掘り返すなら、お前の中学時代も掘り返すけど？」
緑の言葉に口を尖らせる。
そうだ、結局は私も同じ穴の狢。
それを言われると何も言えないのだ。
もう思い出すだけで恥ずかしい中学時代の黒歴史。毎日のように喧嘩に明け暮れ、知らず内にそれが人助けに繋がっていたらしく、誰が呼んだか二つ名は「正義のA」。
私の苗字からなんとなく察している人もいるが、私がひた隠しにしているため確信を持っている人は少ない。その数少ない一人が、緑だ。ちなみに私は教えていない。一体どこで知ったのか。
言い返そうにも言葉が出ずにモゴモゴしている私に、緑はデコピンを食らわせた。
「いっっっった」
緑仙「あはは！怒りすぎだろ、目付き悪！」
「緑！！貴様！！！」
緑仙「貴様ってリアルで言うヤツ始めてみた！」
口が達者なやつめ…と自分の馬鹿さを棚に上げて緑を睨み付ける。すると緑の背後に、赤く揺れる唐辛子が見えた。
「あ、明那」
私がそう呟くと同時に明那は「ほいっ」と言いながら緑に膝カックンをかまし、緑は盛大に膝から崩れ落ちた。その様子をみた明那は「おーおー、朝から元気ですなぁ」なんて呑気なことを言っている。
緑仙「三枝ぁ！！お前ボランティアの小夜ちゃんより遅れてきた分際で何すんだよ！！」
三枝「あれ、ほんとだ！雨森さん早いね！」
叶「明那、樋口さんは？」
三枝「西の公園にいるから、すぐ来ると思うよ」
雨森「抗争ですか？」
三枝「いんや、チンピラ絞めてるだけ」
目の前で繰り広げられる会話に目眩がする。そう、三枝明那とこれから来る樋口楓副会長は現役のヤンキーなのだ。勘弁して欲しい。
私が頭を抱えていると、校門の辺りから野太い集団の声で「おはようございます！！樋口さん！！」という挨拶が響き渡った。
樋口「すまんすまん、遅くなったわ」
辺りを見渡すと新入生が畏怖の目を向けている。
これが現時点の生徒会メンツ(+小夜ちゃん)だ。
もう本当に、勘弁して欲しい！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 338人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
よもぎもち(プロフ) - の〜さん（旧もこ）さん» コメントありがとうございます！恋愛に発展するように頑張ってみますね！ (11月11日 11時) (
レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - コメント失礼します。私2j3jの人達全員推しなのと愛され大好物なので嬉しいです！出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (11月11日 10時) (レス) @page2 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - きささん» リクエストありがとうございます！fwさんですね、かしこまりました！ (7月17日 21時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
きさ - よもぎもちさん» 返信ありがとうございます。リクエストなんですけど、fwさんとの絡みがみたいです‼ (7月17日 21時) (レス) @page23 id: 9659c34de0 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - きささん» コメントありがとうございます！！めちゃくちゃモチベになります！！楽しんでもらえるよう、頑張って続き書きますね！ (7月17日 11時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：よもぎもち | 作成日時：2023年7月12日 15時
