超合同合宿 こころさんリクエスト ページ34
『いや無理無理!!』
そう叫びながらAが北のスパイクをレシーブする。
澤村チーム対Aチーム。
現在点数はAチームが押されている。
ボールが綺麗にセッターの元に返る。
ご丁寧に、セッターである黄金川の身長に合わせて少し高いボールだ。
北が僅かに目を細める。
北「……無理とか言うて、きっちり拾っとるやん」
澤村「本当にな。腹立つわ」
『いや、色々いっぱいだから!!』
黄金川が緊張した様子でボールに触れる。
黄金川「ご、五色ィ!」
少しばかりネットに近いトス。
ニヤリとネットの向こう側で黒尾が嫌らしく笑った。
五色の前に、黒尾と澤村、そして北のブロックが揃う。
『わ、五色君ドンマーイ……』
Aが遠い目をしてレシーブの構えに入る。
五色が嫌そうな顔をして僅かに空いたストレートを狙う。
そのストレートを読んでいたのか、黒尾がブロックする。
完璧なドシャット。
黒尾「うぇーい」
『お前の顔腹立つ!!』
ガァッとAが叫ぶ。
そして勢いよく黄金川の方を振り返った。
黄金川にツカツカと歩み寄り、その肩を掴む。
──身長差がある為、背伸びをしているが。
『次、俺に上げて。バックアタックするから』
小声で言うAの言葉に黄金川が気圧されたように頷く。
二度目の二口のジャンプサーブ。
強烈なボールを辛うじて芝山が拾った。
芝山「ごめんっ!」
黄金川「うすっ! ……あ」
緊張で力んでしまったのだろうか。
Aの方向へ飛ぶはずのボールは何故か五色の方に飛んでいる。
五色「うえっ?」
五色がおかしな声を出し、月島がフォローしようと動き出す。
国見「えっ」
敵チームであるはずの国見が目を見開いた。
ズダンッ、とボールがスパイクとなって床を叩く。
──ややブロード気味の、バックアタック。
流石の黒尾達3年生も予想しておらず、ブロックもなかった。
『……あっぶね』
軽やかに着地しながらAが呟いた。
犬岡がAに抱き着いた。
どうやら犬岡は怖いもの知らずであるようだった。
犬岡「凄いッスね! ババッて行って、ダンッてやってズバーンって!!」
月島「何言ってんの……?」
擬音語だらけの言葉に月島が眉をひそめる。
こうして澤村チームとの試合が終わった。
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ゆき(プロフ) - てしまいました…。長い長いコメント、申し訳ありません…!これからも応援しています!! (2022年5月27日 22時) (レス) id: ef64ea2517 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 八雲さんリクエストが、凄く好きです…!本編を読ませていただいたのですが、余計に…泣ける…ッッ!!八雲さんのリクエストを書いてくれて、本当にありがとうございます(何処目線って感じですね、すみません)あわよくば、主人公には故障もせずに春高に出て欲しいと思っ (2022年5月27日 22時) (レス) @page7 id: ef64ea2517 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - お疲れ様でした!テスト頑張ります (2019年11月29日 2時) (レス) id: 398e0a716f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ餅のわらび(プロフ) - こころさん» ごめんなさい、リクエストはもう募集してないんです……。すっごく面白そうなリクエストなのですが、申し訳ありません。テスト頑張って下さいね! (2019年11月28日 19時) (レス) id: 3bd3258fc4 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - またまたリクエストです 主人公の幼児化見たいですそれぞれの学校の反応見たいです 私も今日からテスト週間です!頑張ります!! (2019年11月28日 8時) (レス) id: 398e0a716f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎ餅のわらび | 作成日時:2019年10月22日 12時