烏よ、再び 番外編【ハイキュー！！】

椎名の家族　蓬莱さんリクエスト ページ3

──今日は練習試合。



　部員達の前にはウフフと上品に笑う美女。



武田｢今日の送迎はA君のお母様がしてくださいます！｣



　武田がにこやかに紹介する。



　美女──、Aの母がゆったりと優雅に一礼した。



日向｢うわっ、Aさんのお母さん美人さんですね！｣



　日向が頬を赤く染めて興奮気味に言う。



　Aの母の笑みが嬉しげに深まる。



『えー、そう？ 俺としては魔女っぽいと思うんだけど』



　そうAが言った瞬間、Aの母のデコピンが襲う。



　──バチィィィン！



　その白く細い指からは想像も出来ないほど強烈な音が辺りに木霊す。



『痛ー……。スミマセンデシタ』



千里｢以後気をつけて？ ……椎名千里(ちさと)です。千里って呼んでくれて良いからね｣



　……息子に対しては超高圧的なお母様だったようだ。



『なんで俺だけ冷たいのー？ 俺そんな可愛くないツンデレとか要らないんだけど』



千里｢……｣



　ギロッと千里がAを睨む。



　千里は普通より少し睫毛が長いので、睨むと迫力がある。



　Aが不満げに口を閉ざす。



　その代わりとでも言うように、西谷が元気よく千里に話しかける。



西谷｢お久しぶりっすね、千里さん！｣



千里｢あら、西谷くん。大きくなったわね｣



　Aと中学も同じだった西谷は、千里と面識があるようだ。



　千里がおっとりと微笑む。



西谷｢……そういえば千里さん！｣



『ちょっと待て……。待て西谷！』



　西谷が普段は見せないような悪い笑顔を見せる。



　それに何か感づいたのか、Aが焦ったように西谷を呼ぶ。



西谷｢俺、実はAさんの息子なんスよ！ こないだは父の日のプレゼントなんかしちゃって……、ねぇ？｣



　｢ネクタイ贈ったんスよー｣と嬉しげに報告する西谷。



　話す度に西谷は雰囲気を明るくして行くが、千里は話を聞く度に雰囲気を剣呑なものにして行く。



千里｢……A｣



　千里がニッコリと笑顔を形作る。



　笑顔のはずなのに雰囲気は暗い。



　軽くホラーだ。



　Aは死んだ目をして千里に雑木林へと連行される。



　──数分後、辺りに強烈なデコピンの音が響き渡った。





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　西谷がちょっとキャラ崩壊？
　ごめんなさい。

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