泡が31つ ページ43
「本当に行くのか」
『当たり前でしょ。ここまで来て帰れるわけもないし』
そう笑って答える僕とは反対に、苦しそうな顔をするシャンクスとその一行。
大の大人が何涙堪えてんのさ。
そんな中、何かを持って前に出てくるベックマン。
差し出される物を開き、目が潤んでしまう。
「頼まれてたものだ。それと、ルフィとウタからのプレゼントも入っている。」
『え』
プレゼントされたのは、この世で数冊しかないと噂の医学の本。その1ページ目をめくれば、僕が頼んでいた赤髪海賊団とウタそして僕の集合写真 が入っていた。
それだけでも泣きそうなのに、1番最後のページをめくれば皆からの寄せ書きが書いてあり、そこにはもちろんウタとルフィからもメッセージが寄せられていた。
また、それとは別に、ウタからは男が使うにしては少し可愛すぎるくらいの黒いリボンに、ワンポイントとしてダイヤのチャームが着いている髪飾りと、ルフィからは果物が沢山入っている籠をプレゼントされた。
2人とも、個人の個性が入っていて見ていてとても楽しい。
プレゼント全部を両手でギュッと抱き抱えて、みんなに向き直る。
『最高だよ、ありがとうみんな』
涙を堪えて笑う僕に、オイオイと泣き始める赤髪海賊団の皆。最終的には、僕を囲むようにしてギュッと抱きしめ始める。けれど、今は苦じゃない。
幸せを感じている。
＿＿＿＿＿
『それじゃあ、僕もう行くね』
「嗚呼、俺達もそろそろ行かなきゃなんねぇ」
そうは言うものの、誰1人動く気配がない。
お互いに目を合わせては、逸らし。目を合わせては、逸らしの繰り返し。そんな空気を破るように、口を開いた僕。
『あのね、皆。実は僕、夢があるんだ』
知っている。とでも言いたげな顔で僕を見ながら、静かに耳を傾けてくれる皆。
『自由で最強な医者』
うんうん。と頷き誇らしげに笑う皆。
それに続けて口を開く。
『それと同時にね、赤髪海賊団の皆みたいな強くてかっこいい自由で最強な海賊にもなりたいんだ！』
笑顔で歯を見せるようにして笑う僕に、皆はワンテンポ遅れて「えーーーー！！！」と叫び出す。そんな皆から離れるように島の中へ走り出す。
「お、おい！A！言い逃げなんて酷いじゃねぇか！」
「そーだそーだ！説明を！」
そう言う皆を、待ての一言で静止するシャンクス。
小さいけど、僕には確実に聞こえる声で言ってくれた。
「立派になれよ！A！」
『！…う”ん！』
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紫苑(プロフ) - 完結おめでとうございます！ (2023年3月5日 14時) (
レス) @page46 id: 44ea1afdd3 (このIDを非表示/違反報告)
穹(プロフ) - 完結おめでとうございます🎉話が更新される度ほんとにワクワクしながら読ませてもらっていました！何回も読ませてもらいます！お疲れ様でした！ (2022年9月16日 21時) (レス) @page45 id: 17ca666086 (このIDを非表示/違反報告)
はくろー(プロフ) - 完結おめでとうございます！嬉しい気持ちではありますが寂しく思います。お疲れさまでした！！ (2022年9月16日 20時) (レス) @page44 id: 284adcf210 (このIDを非表示/違反報告)
ココ丸(プロフ) - とっても素敵な作品です！本当に泣いたり笑ったり楽しませていただきました。だいっすきです！新作等たのしみにしていますね！♪ (2022年9月16日 20時) (レス) id: 17402642c9 (このIDを非表示/違反報告)
はくろー(プロフ) - おもろかったです!更新を楽しみにしてます(*^ ^*)頑張ってください♪ (2022年9月15日 20時) (レス) @page40 id: 284adcf210 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パチュリー | 作成日時：2022年9月12日 3時
