その女中 別離 ページ39
國)「…お嬢…様…」
貴)「!! 國!」
良かった…応えてくれた…!
國)「申し訳…ござい…ません」
貴)「もういい!もういいよ…國」
國)「お嬢様が…知る前に…過ぎた力に…気付かな
い…うちに…終わらせたかった…」
貴)「過ぎた…力?」
國)「知れば…向き合うことに…なります…故…
お嬢様が…お辛い目に…遭われる前に…全てを…
終わらせ…たかったの…です…が…」
──『黙れッッ!!』──
じゃああの時…私に自分の力を気付かせない為に
貴)「だから…何も教えてくれなかったの…?」
國)「…((コクン…」
生気を失いかけた…だが優しい瞳で私を見る
──いつもの國だ…──
國)「…お嬢…様…」
ヨロヨロと手を伸ばし私の頭をそっ…と撫でる
國)「私は…長く生きて…まいりました…100年
など瞬きのようなものと…思っておりましたが…
あなたとの17年は…長すぎる生涯の中でも特に輝いたものでございました…」
貴)「ッ…私…」
『私はあなたがいなきゃここまで生きることはなかった』
『ありがとう』
『あなたは私の大切な存在だったんだよ』
伝えたい…伝えたいのに…
言葉が出てこない…っ
どんどん弱まる國の脈
私は手を握るしかできない
薫)「まだ生キてるノ…?」
貴)「!?」
ブォォォォン…!!!
シ)「!!!?」
薫がグレルのデスサイズを私に向けた
──────トンッ
突如國が私を払いのけ…
デスサイズの餌食となった
國の中から溢れ出る記憶…シネマティックレコード
薫)「あははハはハはははははっ♪」
チェーンソーで國の心臓を切り開き中を掻き回す
不快な音が響く
シ)「…!」
セ)「坊っちゃん…!」
あまりにショッキングな光景を見せまいとセバス
チャンがシエルの目を手で覆った
國の体から1つの光が現れた
貴)「(あれが國の“魂”)」
なんとなく分かった
薫)「アナタなら私にくれルでショ…?」
フワッ…
貴)「!」
國の魂が…
貴)「ぃゃ…」
少しずつ
貴)「ヤダ…」
薫に向かって…
貴)「…行かないで…!」
ピタッ
魂が止まった 國が私の声に応えてくれた気がした
でも
薫)「だメ…」
貴)「!」
薫が國の魂を鷲掴みにして無理矢理口から飲み込んだ
薫)「あははは…Aの魂ハまた今度♪」
貴)「((ゾクッ」
薫に見つめられて悪寒が走った 人間なの?
グレルのデスサイズを捨てて笑い声と共に薫が消
え去り…
バタッ
セ)「!! お嬢様!」
國の抜け殻を抱いたまま私の意識は途絶えた
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yomi - シエルさん» コメ感謝です(^∧^)分かりました(*´∇`*)←でも御名前 良いと思いますよ(`・ω・´)d☆←← (2014年1月23日 20時) (レス) id: fe8ac84d9e (このIDを非表示/違反報告)
シエル - 面白かったです! あ、シエルって名前は、気にしないでください!! (2014年1月22日 19時) (レス) id: 6ec647f8b3 (このIDを非表示/違反報告)
yomi - え!?…5000hit(・_・)?嘘やん←w 皆さん本ッッ当にありがとうございます(*´∇`*) (2014年1月18日 23時) (レス) id: fe8ac84d9e (このIDを非表示/違反報告)
yomi - えええ!!!?(;´д`)hit数が2000を越えた!?読んでくれた方ありがとうございます!!!・゜・(つД`)・゜・← (2014年1月18日 14時) (レス) id: fe8ac84d9e (このIDを非表示/違反報告)
yomi - りあずさん» ありがとうございます!國が死ぬの早すぎたかな~と心配でしたがそう言って頂けると安心です(*´∇`*)これからもよろしくお願いします(。・ω・。)ゞ (2014年1月18日 11時) (レス) id: fe8ac84d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒妃 | 作成日時:2013年12月28日 11時