嘘ついてみたら。 ページ8
不死鳥一家はいつも５人で入るお風呂が日課だ。
屋敷には大浴場とは別に小さな簡単な浴室が何個かあったので、ひとつを貰い使っている。小さいと言っても、もともとの造りが全て親父サイズなので普通に広い。
そしてこの日課は決まり事としてあるわけではないが、マルコが戻って来てからは基本的にみんなで入っている。幼稚園の話を３人分聞いたりして、１日の締めにちょうどいい。
はい。ここに居るのは、泣く子も黙ると恐れられた一番隊隊長不死鳥のマルコ。
その逞しい大きな背中は、可愛らしいパステルカラーのクローゼットの中。家族５人分の着替えを抱えながら大きな体を丸め、よいしょと出てきた。
その姿を見て微笑みかけた顔を真顔に戻したA。3人の子どもたちもチラチラとこちらを気にしている。
何も知らないのはマルコだけ。
『あ、ありがとう！私今日は
1人で入ってくるねお風呂！』
そう言って彼の手の中にある自分の着替えだけを取って胸に抱える。
「‥１人？お前、風呂1人で入るのか？」
『え？うん。１人で入ったらだめなの？』
(何その顔！そんなびっくりする？！
語尾抜けてるじゃん‥！可愛い‥)
「え‥、いや何かあったかよい」
『ん？何にもないよ？1人で入りたいだけ〜
じゃあ子供たち宜しくね♪︎』
(‥ごめんマルコ可愛すぎる。
その泣きそうな顔‥嘘だよごめん、)
顔に出てしまいそうでくるりと背を向けドアノブに手をかけた瞬間、腕をぐんと引っ張られマルコの胸に抱き寄せられた。
「‥俺何したか全然わかんねェんだけどよい、
‥謝るから許してくれよい」
頭上から降ってきた小さな呟き。その言葉に私の中から意地悪な悪魔は飛んで消えた。
ソッコーでネタバラシ。
ラジオで聞いた、彼の反応を探るコーナーの話を試してみたと、正直に話す。
「‥、よかった、嫌われたかと思ったよい‥」
『もうしないごめんね、心が痛い‥！』
放心状態の二人に呆れる三つ子。
「「バカだな2人とも」」
「パパお風呂入れないだけで泣きそうだったね」
「俺たちには転けても泣くなって言うのに」
早くお風呂入るよ！と三つ子の声が響いた。
.end
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「‥あとで覚えてろよい」
『‥‥‥‥お手柔らかに』
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よめこ。(プロフ) - 音乙さん» コメント嬉しいです〜😭ありがとうございます❤️これからも楽しんでもらえるよう頑張ります！リクエストあればまた宜しくお願いします🎵 (2023年3月15日 16時) (
レス) @page34 id: bf0ac319e7 (このIDを非表示/違反報告)
音乙(プロフ) - 更新有難うございます〜もう今回も相変わらず好き❣️ (2023年3月15日 16時) (レス) @page34 id: a6800f4809 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - 藍琉さん» あいちゃんありがとう😭最近落ち込んで全然書けなかったよ〜。 (2022年1月31日 20時) (レス) id: 33020e7a59 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - リエさん» リエちゃん〜！ありがとう、これからも宜しくお願いします😭 (2022年1月31日 20時) (レス) id: 33020e7a59 (このIDを非表示/違反報告)
藍琉(プロフ) - 待ってましたー！嫁ちゃんおかえりなさい！！ (2022年1月31日 7時) (レス) @page29 id: 33103a1684 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よめこ | 作者ホームページ：https://Twitter.com/new_yomeko
作成日時：2021年4月25日 15時
