陸 ページ8
甲であるAは鬼と戦うことが多い。
Aより下の階級の隊員が行ったが歯が立たない、しかし柱が出るほどでもない仕事を自ら引き受ける。
その為、戦いに出ることが多くそれに伴い刀を折ってしまったり、刃こぼれをすることが多くある。
A自身、刀を傷つけないようにと受け流す呼吸法を使っているが、それでもすぐに刃こぼれが始まるのである。
今使っている刀は長く使っている刀。今、刃こぼれし始めている。
「うーん」
そうして今、里に向かう為に土産を持っていくかどうか、迷っているところだ。
店には栗饅頭、真中、みたらし団子などが並んでいる。
「どれがいいんだろう」
隠に運んでもらっている間に潰れにくいもの、そして腐りにくいもの。
ぐるぐると思考を巡らせていると声をかけられた。
「A〜ちゃんっ！」
「わあっ」
Aを声をかけたのは柱である甘露寺蜜璃。彼女は甘味を買いに来たようだ。
「何してるの？」
「刀を研いでもらう為に里に行くのですが……何かお土産があったほうがいいかなと思いまして」
「選んでいたのね〜。
あ！ここはお団子が美味しいの！あんこも、三色団子も、みたらし団子も！！」
Aの手を引いて店へ入っていく甘露寺。
「ほら！何か食べてみようよ！奢るから！」
「いやっ奢られるのは」
「いいからいいから！」
言われるがままに、Aはみたらし団子を注文した。
「いただきます」
「いっただっきまーす！」
甘露寺は三色団子を注文していた。
Aはみたらし団子のタレが落ちないように、気をつけて一口食べた。
「……！」
「美味しい〜〜やっぱりここのお団子美味しい〜」
醤油砂糖の、甘すぎない優しい甘さが口の中に広がる。
餅の食感が丁度いい。
「美味しい……」
「Aちゃん、一口ちょうだい？」
「はい、どうぞ」
Aは手を皿にし、甘露寺の口に運んだ。
甘露寺が口にすると美味しそうに頬張った。
「ありがと〜美味しい〜！
じゃ、Aちゃん、あーんして！」
「えっ」
「早く早く！あ、白いところより、桃色のところがいい？それとも緑？」
「色は気にしませんよ。……いただきます」
三色団子を口に入れる。
みたらし団子とは違う甘さが感じられる。
団子だけの、もちもちとした食感を口全体で感じる。
「甘くて、美味しいです」
「ね！」
ニコリと満面の笑みを浮かべる甘露寺にAも笑みを返した。
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五十土(プロフ) - NANAさん» ありがとうございます！ドキドキできるような感じを目指しているのでとても嬉しいです^ ^頑張ります！ (2019年12月14日 13時) (
レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - 牙さん» 鋼鐵塚さん可愛いですよねわかります！癒されてくれてありがとうございます（？） (2019年12月14日 13時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - コハクさん» ありがとうございます！更新しましたのでまたお楽しみください！ (2019年12月14日 13時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
NANA - こんなに素敵な作品に出会ったのが久しぶりすぎて...ドキドキ止まりません...更新頑張ってください！！ (2019年11月20日 16時) (レス) id: 714d999e70 (このIDを非表示/違反報告)
牙(プロフ) - 最近鋼鐵塚さんが可愛く見えて仕方ないので、この小説を読んでると癒されます！更新待ってます！！ (2019年11月16日 1時) (レス) id: aea81487e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：五十土 | 作成日時：2019年5月2日 22時
