夜廻６９.我が儘 ページ41
カチャリ、とドアを開ける
明るい暖色の照明に照らされた部屋が広がっていた
中央には、整えられたベッド
その上に置かれた、粉々になった手かせ
＿＿リンタロウは、この部屋を片付けなかった
緋色のワンピースを纏った少女は、ゆっくりとベッドに近寄った
少し前まで、毎日通っていた部屋
ベッドの上で、笑いながら私の似顔絵を褒めてくれたAはもういない
＿＿＿
(お名前を聞いても？)
＿＿＿
リューノスケが女の子を連れて帰ったと聞いたとき、私は喜んだ
リンタロウを脅して、向かった部屋に寝かされていたのは、綺麗な顔の女の子
目が覚めるのが待ち遠しかった
＿＿目が覚めたAは泣いていた
その瞳がキラキラと光って
私にはそれがとっても綺麗に見えて
リンタロウの異能力として闇ばかり見つめて来た私の目に、初めて光がうつった
仲良くなりたかったのよ
お友達になって欲しかった
毎日この部屋に来て、いっぱいおしゃべりして
リューノスケも来るようになって
とっても楽しかった
ずっと傍に居て欲しかった
なのに
＿＿＿ごめんね。
「‥‥謝っても、意味なんてないじゃないの」
せめて憎ませて欲しかったのに
Aが傍に居てくれないのが悪いの
そう我が儘にならせて欲しかったのに
なのに。なのに。
あんな泣きそうな顔をされちゃ、憎いなんて言えないじゃない
「‥‥わがまま言っちゃった」
ずっとじゃなくていいから、時々でもいいから
一緒にお出かけしたり、おしゃべりしたり
友達でいたかった
でもAはもういっちゃった
あの時もうちょっと私がわがままじゃなかったなら
素直に言えた言葉は、もう届かない
鼻がツンとする
私はくるりと背を向けると、出口に向かって歩き出した
＿＿＿時だった
キイイィイイイン
「‥‥？」
変な音がした
振り向くと、ベッドの側に何か大きな物が布をかぶってる
？ こんな物あったかしら
私は近寄ると、かぶさっていた布をバッと取る
「＿＿＿鏡？」
やけにキラキラと輝く鏡に、私の姿が映る
キイイィイイイン
【こんばんは！】
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りんず(プロフ) - ユイさん» ユイ様、コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！ (2018年4月8日 10時) (
レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - おもしろかったです (2018年4月8日 1時) (レス) id: e31a251f71 (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ｢名もなき贖罪の銃士の少女｣さん» ありがとうございます！(^-^) (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
｢名もなき贖罪の銃士の少女｣(プロフ) - 良かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: bb589a0fac (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ｢名もなき贖罪の銃士の少女｣さん» 「名も無き贖罪の銃士の少女」様、イメ画ありがとうございます！とっても嬉しいメッセージまで添えて頂いて、にやけそうになりましたが、自分で足を踏んづけてこらえました((近々載させて頂きます！本当にありがとうございました！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんず
| 作成日時：2018年3月16日 19時
