色々感謝の番外編「誕生日」 ページ18
私は返事につまった
夜は怖い。
かつての泣きたくなるような恐怖が
頭を駆け巡る
敦は此方を覗きこんだ
‥‥‥
夜は怖い
＿＿僕が守ってあげるから
夜は怖い
＿＿いつでも僕を呼んで
‥‥‥‥‥‥
『‥‥私は、夜が嫌いなの』
「っつ‥‥」
『だから、ちゃんと守ってね』
「‥‥え」
断られると思ってたのか、敦はぽかんとした顔をする
『守って、くれるんでしょ？』
「！ も、もちろん！」
敦がぱあっと笑う
夜は怖い。夜は嫌い
でも、一人じゃなかったのなら
隣に守ってくれる人がいるのなら
少し
少しだけ夜が綺麗と思えるかな
隣に、貴方がいてくれたら
「綺麗だね」って笑えるかもね
「じゃあ、約束！」
私達はそっと指切りをした
＿＿＿
＿＿
色んな人に祝って貰えた
そのまま帰れたらよかった
しかし、やはりというか、神様なんてものは
存在しないらしく
「ちょっと、何帰ろうとしてるのさ」
『‥‥そんな事ありませんよ。今から伺おうと
思ってました
‥‥江戸川さん』
「嘘でしょ！全く、待たせた上に帰ろうとする
なんて馬鹿な子だなぁ！」
案の定捕まってしまった
‥‥お客さま。
うずまきの大切な常連。
それは分かっている
でも
「はい。じゃあここ座って！」
この人は苦手なんです！
私はため息をつくと、彼に箱を差し出した
『今日は、ミントフレーバーのチョコレート
です。目も冴えますし、すっきりした味に
なるようまとめてあります‥‥』
すると、江戸川さんはきょとんとした
「僕、今日はその用件で呼んだんじゃないんだ
けど」
『‥‥‥え？』
まぁ、これは貰うけどねー。と、ひょいと箱をとる江戸川さんを呆然と見る
「全く。察しの悪い子だなぁ！」
何故か私が怒られている
混乱していると、江戸川さんは私に向かって何かを差し出した
「はい、これ」
『‥‥
‥‥‥‥！？』
手にずっしりとした重み
セピア色の双眼鏡
『こ、これって』
「あ、それお古だから。新品じゃないよー」
江戸川さんは早速チョコレートを口に放り込むと、「うん、おいしい！」と子供のように
笑う
「天体観測には使えるやつだから」
衝撃的だった
先程敦と約束したことを、もう知っている
「君に何があったのかは分からないけど、
‥‥折角の敦君の好意だ。楽しんだ方が
いいんじゃない？」
江戸川さんの翡翠色の眼差しが、とても柔らかい光を灯して此方を見た
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りんず(プロフ) - ユイさん» ユイ様、コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！ (2018年4月8日 10時) (
レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - おもしろかったです (2018年4月8日 1時) (レス) id: e31a251f71 (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ｢名もなき贖罪の銃士の少女｣さん» ありがとうございます！(^-^) (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
｢名もなき贖罪の銃士の少女｣(プロフ) - 良かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: bb589a0fac (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ｢名もなき贖罪の銃士の少女｣さん» 「名も無き贖罪の銃士の少女」様、イメ画ありがとうございます！とっても嬉しいメッセージまで添えて頂いて、にやけそうになりましたが、自分で足を踏んづけてこらえました((近々載させて頂きます！本当にありがとうございました！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんず
| 作成日時：2018年3月16日 19時
