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「あれ?大ちゃん見送りしてくれるの?」俺の足音に気づいたいのちゃんは靴を履いてる最中だった。「まだ時間あるけど、二度寝しちゃダメだよ?遅刻したらまたやまちゃんに怒られるよ」
今度こそ、やり返さなきゃ!!
「じゃ行くね、いってきま−っひゃ?!」
いのちゃんがドアノブに手をかけて開こうとする時、俺が後ろからドアに“ドン!”って突き迫った。
いわゆる壁ドン状態(いや、正確に言うと門ドンか)。玄関の段差のおかげでいのちゃんとの身長差が縮んで、いのちゃんの肩に顎を乗せ、耳元で囁ける距離。
「大ちゃん、どっどうしたの…?」背中が俺の胸板とぴったりくっついてるから身動きすら取れなくて、ドアに向かっているいのちゃんはこの不意打ちにかなり驚いたようで、細い声で問いかけた。
「本当なの?かわいい大ちゃんがいいの?」低い声でそう囁けば、いのちゃんがビクッと肩を竦めた。「きのうはオス岡さんやばいって言ってたのに…?」
吐息混じりで言うと、いのちゃんの耳がぽぽって赤くなったのが見えた。
「ふふっ、すげぇ赤くなったね、かわいい…」その耳たぶに口づけしたら、『あぁ…』って愛おしい声が聞こえた。
いのちゃんの腰を掴んでこっちに向かせて、目を泳がせているから顎をぐいっと移動させた。
「…って、けいは、どっちがいいの?」
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作者名:yoku | 作成日時:2019年3月3日 23時