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私はくるっとリビングに入る扉の方へ振り向く。



扉が開くと、そこには一人の男が入ってきた。



亮平はその人のもとへ向かうと、その人が着ていたコートを受け取ってかける。



亮平「お帰り。今日はずいぶん遅かったね。」



亮平が声をかける。



??「…嗚呼。今日はだいぶ“お話し合い”にてこずってね。」



北斗「ちゃんと解決した?」



??「無事に解決したよ。」



私は、チラッとその人の足元を見つめる。



しわのないズボンに、ほんの少しだけ出来た赤い染みを見つめる。



じっとよく見て見ないとわからないレベルのその染み。



??「A。」



その人が、私の名前を呼ぶ。



「…なぁに。辰哉くん。」



私は、辰哉くんの透き通った瞳を見つめる。



辰哉「亮平から聞いたよ。今日、勝手に屋敷を抜け出したんだって?」



「…亮平のお喋り。」



亮平「お嬢様のことが心配だったんです。」



辰哉「なんで勝手に抜け出したりなんかしたの。」



私の横に座って、優しく問いかける辰哉くん。



「…本当にやったのか確かめたかったの。」



辰哉「アイツが逃げると思ったの?」



「…今まで、逃げた人がいたし。その時は、私がやろうかなって…」



北斗「A」



「冗談だよ。」



北斗が本気の真顔で私を見たので、私は慌てて言う。



辰哉「…そっか。Aは心配だったんだね。」



辰哉くんは、私の頭を優しく撫でた



「…ごめんなさい。次はちゃんと報告する」



亮平「その際は私もついていきます。」



「…はぁい、」



辰哉「そうしなね、俺は本当に心配だから。」



北斗「ふっかさんの心配性はすごいからねぇ〜」



北斗は微笑んで言う。



辰哉くんは、私を正面から抱きしめる。



辰哉「…どこにも、行かないでね?」



「…どこにも行かない。私、辰哉くんたちが好きだから。」



辰哉「そっか。」



辰哉くんはゆっくり私を離すと、私の頭をもう一度撫でた。



「…私、部屋に戻るね。」



北斗「うん。お休み。」



亮平「お部屋までお送りいたします。」



「いいよ亮平。3人で雑談でもなさって。じゃあ、お休み。」



亮平「…承知いたしました。お休みなさいませ。」



辰哉「お休み。」



「…お休み。」



二階にある自室へ向かう。



ベッドに飛び込むと、すでに深夜2時を回った時計を見つめ、窓の外を見る。



…あの死体、いつ見つかるんだろう。



私はそんなことをポツリと考えていた。

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ゆーり(プロフ) - 続きがとても気になります!!更新待ってます!! (2月3日 15時) (レス) @page25 id: d33056d72c (このIDを非表示/違反報告)
にふらー__病み期突入(プロフ) - すのうHIINAさん» 悪女系大好きなんですよ(( こちらこそよろしくお願いします、!!!笑笑 (6月11日 0時) (レス) id: 0af72557f7 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - 未優さん» ありがとうございます!!悪女読んでいただいてたんですね!!すごく嬉しいです!!みっちーは結構重要キャラなので、ぜひ注目していただけると嬉しいです!! (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - 桐山ななみさん» ありがとうございます!!頑張って更新しますので、どうぞこれからもよろしくお願いします!! (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - にふらー__病み期突入さん» 笑笑 そんなに読んでいただいてるんですか!!めちゃくちゃ光栄です!!すごく褒めて頂けて……めちゃくちゃ嬉しいです!!これからもよろしくお願いします!! (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すのうHIINA | 作成日時:2023年1月29日 9時

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