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Aside
亮平「お嬢様!!どこに行かれてたんですか。」
「…ちょっと様子を見に。」
亮平「…ばれたらどうする気だったんですか?」
「大丈夫。ばれないよ。」
亮平「お嬢様…」
北斗「まあまあ。こうしてAが無事だったから、よかったじゃない。」
私はソファーに座って黙っている。
その前にひざまずいて私のことを叱る亮平。
黒いスーツがよく似合う亮平は、私の用心棒だ。
こんなワガママ娘の用心棒なんか可哀そうだなと私は毎日思う。
私が座るソファーの反対側にあるソファーに腰掛けるのは北斗。
黒髪が艶めく北斗は、妖艶に私を笑顔で見つめている。
「北斗もそう言ってるし。ね?ごめん亮平。」
亮平「…お嬢様は心配しなさすぎなんです。もしも、奴らに見つかってしまえばどうなってしまうか…」
「大丈夫よ。だっていざとなれば、亮平が守ってくれるんでしょ?」
亮平「ですが、私がお嬢様の傍に居なければ…」
北斗「まあまああべべ。Aの好奇心旺盛は今に始まったことじゃないだろ?」
北斗がなだめるように亮平に向かって言う。
北斗「Aも、あまり勝手に屋敷を出ていくのはやめようね。俺たちも、Aの身に何かあったんじゃないかって心配するから。お願いね。」
「…わかりました。ごめんなさい。」
私が素直に謝罪の言葉を口にすると、亮平は小さくため息をついて優しい顔をする。
亮平「なにかあればいつでも私にお申し付けください。どこでもついていきます。」
「…うん。そうね。ごめんね、亮平。どうしても“あのこと”が気になって。」
私の言葉に、北斗がはっと思い出したように言う。
北斗「そう言えばあべべ。それについては?警察にはばれたの?」
亮平「廃工場に置きっぱなしにしてきたから、恐らくすぐにはばれないと思うけど…監視カメラはすべて壊してきたけど油断は禁物だね。」
北斗「…俺も付き添いで行ってあげたらよかったけどね。残念なことに、まだ信者がいたから。」
北斗は静かにそう言うと、紅茶を口にする。
北斗「…まあでも、警察はまだこの団体の実態すらつかめてない。もう少し大胆に動いても平気そうだね。」
亮平「嗚呼。ただ、念には念を、だぞ。」
北斗「分かってるよ。」
北斗は亮平に向かって微笑む。
すると、玄関の扉が開く音がした。
北斗「ほら。ご主人様のお帰りだ。」
北斗がおどけた口調で言う。
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ゆーり(プロフ) - 続きがとても気になります!!更新待ってます!! (2月3日 15時) (レス) @page25 id: d33056d72c (このIDを非表示/違反報告)
にふらー__病み期突入(プロフ) - すのうHIINAさん» 悪女系大好きなんですよ(( こちらこそよろしくお願いします、!!!笑笑 (6月11日 0時) (レス) id: 0af72557f7 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - 未優さん» ありがとうございます!!悪女読んでいただいてたんですね!!すごく嬉しいです!!みっちーは結構重要キャラなので、ぜひ注目していただけると嬉しいです!! (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - 桐山ななみさん» ありがとうございます!!頑張って更新しますので、どうぞこれからもよろしくお願いします!! (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - にふらー__病み期突入さん» 笑笑 そんなに読んでいただいてるんですか!!めちゃくちゃ光栄です!!すごく褒めて頂けて……めちゃくちゃ嬉しいです!!これからもよろしくお願いします!! (2023年4月6日 11時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すのうHIINA | 作成日時:2023年1月29日 9時