紅一点は恋に捕まりました

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「よし、こんなもんかな！」


彼からまもなく帰宅の連絡を受けて用意したごちそう。

少し作りすぎた気もするけど、今日は特別な日だし。って、自分を少しだけ甘やかしたりして。


この日を一番待ち望んでたのは、間違いなく私だろう。




阿部「ただいま〜！」

「おかえり！」

阿部「あ〜めっちゃいい匂い…」

「荷物もらうよ。手洗ってきて？ご飯よそっとく。あ、それともお酒飲む？」

阿部「んー、今日はいいかな。飲んじゃうと眠くなりそうだし」

「ふふ、分かった」


彼の鞄とコートを受け取りクローゼットへ。

何だか私、奥さんっぽくない？
さっきのやりとりも夫婦っぽいし。


阿部「どうしたの？」

「ん？」

阿部「何かにこにこしてる」

「あー何かさ、夫婦っぽいなあって思って。はい、お待たせ」

阿部「夫婦っぽい？ありがと。すげーごちそう」

「いただきます」

阿部「いただきます」

「玄関までお迎えに行って鞄受け取ったりとかさ、今日はどうする？とか。何か自分、奥さんっぽいじゃん！って思った(笑)」

阿部「確かに。え、じゃあ俺も旦那さんっぽいのかな？」

「どうだろう…ぽいかは分かんないけど、私にとっては素敵な旦那さんだよ？」

阿部「あぁ、それ一番嬉しいかも」

「よかった(笑)あ、ご飯おかわりあるからね？」

阿部「うん。でもこんなに食べきれないよ(笑)」

「残ったら明日のお弁当にでもしよっか！」


うん、私たちやっぱり、ぽいよ。





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「改めて…亮平くん、27歳のお誕生日おめでとう！」

阿部「うん。ありがとう」

「はい、プレゼント」

阿部「おっ！なになに？開けていい？」

「もちろん」

阿部「…バングル？」

「正解！亮平くん、あんまり持ってないよね？」

阿部「うん。めっちゃ可愛い」

「実はちょっと悩んだんだけどね。今からちょうど厚着になるし、見えなくなっちゃうかなって」

阿部「あーそうか…でも、つけるよ」

「…別に周りに見えなくても、亮平くんがつけてくれてたらいいかなって私も思ったから、それにした」

阿部「…嬉しい。本当にありがとう」

「私たちさぁ、指環を日常ではつけられないでしょ？だからその腕輪で亮平くんのこと縛っちゃおう！って。それも理由のひとつ(笑)」

阿部「そんな事しなくても…俺はずっとAのものだよ」




ねえ、大好きな貴方。

この1年も、たくさん幸せになってね。


叶うなら、ずっと、私のとなりで。



／いつも幸せ(27th HB ryohei 11/27)

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