とある教師の恋愛事情

夏といえば？(re) ページ26

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阿部「藤原先生、海に行きましょう」

「海、ですか」

阿部「嫌ですか？」

「嫌じゃないですけど…水着着ないとダメですよね？」

阿部「それは着てほしい、かな」

「大学の頃着たのが最後なのでちょっと不安なんですが」

阿部「何が不安なんです？水着があるかどうか？」

「…ちゃんとした見た目になるかどうかですよ」

阿部「っそ、そんなの！藤原先生は何着たって可愛いに決まってます！」

「そう言ってくれるのはありがたいですけど」

阿部「とりあえず次の日曜行きましょう、海」

「分かりました」

阿部「…俺、デートできるの、嬉しい！」

「何で片言なんですか」


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「お待たせしました」

阿部「……」

「あの、阿部先生？」

阿部「はっ、すみません！」

「いえ…やっぱり変でしょうか、水着」

阿部「へ、変じゃないです…その…かわいすぎて、」

「え」

阿部「ちょっと直視できません…」

「っやめてください。こっちまで恥ずかしいでしょ！」

阿部「これ、パーカーあるから着て」

「あ、ありがと…」

阿部「やっぱり海は失敗だったかも」

「どうして？」

阿部「…他の男に見られるのが、嫌だ」

「は…、〜っ、今日どうしたんです？そんな、いつもと違う」

阿部「俺、今日は頑張りますからね」

「…ばか。阿部くんのばか」

阿部「亮平って呼んでくれないの？」

「…亮平、くん？」

阿部「っく、うぅ！」

「どうしました？」

阿部「想像以上の破壊力でした…！もしかして俺、今日が命日になるのか…」

「変なこと言ってないでさっさと浜辺に行きましょう」

阿部「あっ待ってAさん！」

「今日はAって呼んでもいいですよ」

阿部「あ…わ、わかりました…」

「…呼んでくれないんだ」

阿部「っ」

「早く行こ？亮平くん」

阿部「Aっ！！！」

「声のボリュームはいりません」


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深澤『次のデートは海だな！』

阿部『海？』

深澤『そう海。阿部ちゃんもAの水着姿見たくない？』

阿部『そっそれは…見たい、けど』

深澤『よし！じゃあ決まりな。とりあえず阿部ちゃんは絶対パーカーを持っていくこと！』

阿部『何で？』

深澤『水着の女の子にこれ着とけ…はマジで胸キュンだから！あと男除けにもなるし』

阿部『そういうもんなのか…』

深澤『阿部ちゃん、今度こそAのハートをガッチリ掴んでこい』

阿部『うん、分かった！』



阿部「(俺の方が心臓ばくばくで死にそうだ…)」



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