◎ある夢の話 ページ12
□□□
ラウ「ふーちゃん、予知夢って見たことある？」
「よちむぅ？ないない。てかそんなのリアルにあるの？」
ラウ「あるらしいよ。最近テレビで見た」
「へぇ、ラウはあるの？予知夢見たこと」
ラウ「ない！だから皆に聞いてるの」
「どうなんだろうね？私はそういうのあまり信じられないタイプだからなぁ」
ラウ「どうせ見るなら幸せなのがいいよね！Snow Manで何かを成し遂げるとか」
「あーそれはいい！そんな予知夢なら見たいなあ」
グループ全員で雑誌のお仕事。
楽屋でラウールと2人、そんな何でもない話をしている時だった。
『藤原さん！！』
「っわ、びっくりした」
ラウ「え、どうしました？」
『ラウールさんも！すみませんっ、阿部さんが…＿＿＿』
スタッフさんの焦った様子に驚き見つめていれば、その口から溢れ出た言葉。
待て。
この人は今何と言った？
ラウ「…阿部ちゃんが？」
『阿部さんが！倒れた機材の下敷きになってしまって…！！』
「…した、じき？」
『今他の皆さんもスタジオにいます！お2人も早くっ！』
ラウ「っ！Aちゃん！行こう！」
「っ、」
ラウ「！…A、ちゃん？」
「……」
ラウ「どうしたの！？早く阿部ちゃんのところに行かないと！」
一体、何がなんだか。
亮平が、機材の下敷きに？
言葉の意味は理解しても、体は動かないし涙も出ない。
それなのに思いの外頭は冷静で、これが夢であればいいと、ただ、そう思った。
「――――っ、」
見慣れた天井。
真冬と呼べる朝、しっとりと汗ばんだ体に服がまとわりつく感覚が気持ち悪い。
何より、夢の内容が最悪だ。
隣を見れば健やかに寝息をたてる愛しい人。
それを見てやっと、深く息を吸えた気がした。
ラウールと、予知夢の話をした。
そのせいか、たかが夢ひとつに心がざわついている。
堪えきれずに、彼の温かい胸元へ体を寄せた。
あえて強めに。
目を開けてくれと、微かな願いを込めて。
阿部「ん…」
「…亮平くん」
阿部「…A？どうした…？」
「何でもない。ごめんね、起こして」
阿部「何でもない顔してないけど…おいで、」
「うん」
彼のぬくもりに包まれて、涙腺が緩むのを感じた。
何も悲しいことはない。
亮平くんはここにいるもん。
愛しさを前に、過る不安を無視する。
私は、予知夢なんて信じない。
／悲しみなんて知らないフリして
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美紀(プロフ) - 作者さんもコロナウイルスと最近寒くなってきてるので風邪などにも気をつけてくださいね (2021年1月19日 12時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
藤奈(プロフ) - 美紀さん» 美紀さん、いつもありがとうございます！【3】もよろしくお願いいたします〜！美紀さんも体調にはお気をつけくださいね。 (2021年1月13日 19時) (レス) id: a9ac3107ed (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年1月12日 13時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤奈
| 作成日時：2021年1月11日 19時
