3話 ページ7
貴方「……あれ?」
ふと思いポケットに手を突っ込んでも、指先がポケットの底に触れるのみ。
貴方「どこいっちゃったんだろう?ハンカチ……」
ざっと廊下を見回しても当然見つかるはずもなく。
おそらくトイレに行った時に落としてしまったのだろう。そう考えるA。
お店で適当に買ったハンカチだったので、失くしても大して落ち込むことはなかった。
今はもう夕方の6:30。FSTはとっくに過ぎているし、ジンペイたちも帰っている。ハンカチを探すためだけにあまり時間は費やしたくなかった。
貴方「(しょうがない、今日はもう遅いし、また明日早く来て探そう……)」
ふぅ、と一息ついて考える。
そして歩き出した瞬間、
貴方「わぶっ」
誰かと正面からぶつかった。数歩後ろによろけ尻もちをつきそうになるが……
?「あっ」
ぶつかってきた者に腰を掴まれ、そのまま強く引き寄せられた。
?「大丈夫?」
貴方「ご、ごめんなさい、ちゃんと前見てなくて__」
謝罪して上を見上げれば、その瞳がギョッと丸くなった。
貴方「(えっ………ジンペイ!?)」
自分を支えてきた人物がジンペイにそっくりだったのだ!驚きと困惑で思わず口が半開きになる。
貴方「(この人ジンペイ……じゃない、よね?髪色違うし、合格基準違うし……まずこんなに紳士的じゃないし……)」←
?「あれ、キミ……」
今度はジンペイそっくりの人物が目を見開く。
貴方「はい?」
?「……いや、やっぱりなんでもないよ。……あ、それと、これキミの?」
支えられていた手を離し、ポケットから黄緑色のハンカチを取り出す。それはまさしく、今しがた諦めて明日探そうとしていたハンカチだった。
貴方「!はい、そうです!ありがとうございます!」
?「ならよかった」
貴方「あの、良ければ名前を聞いても……」
?「今教える必要はないさ。また会えると思うしね」
貴方「……?」
含みのある言い方にキョトンとするA。ジンペイそっくりの人物はくすりと笑うと、彼女に背を向けて歩き去ってしまった。
貴方「(お礼、したかったんだけどな……)」
唖然として自分の背中を見るAを視線で感じてまた笑いをもらしてると、横から緑のネコ妖怪らしき者がフヨフヨと出てくる。
?「あの子、すごくかわいかったミン」
?「そうだね。あれが寺刃ジンペイの幼なじみかぁ………」
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ウミヤマ ソラ(プロフ) - ハムムさん» やはり初コメのお方でしたか……!(嬉しい)挨拶なんてしなくてもd(^_^o)です(キリリ)((( 罪の償いとして今すぐ宇宙に逝ってらっしゃーい♪って管理官にしましょうね(?) (2021年5月23日 17時) (レス) id: bff424b262 (このIDを非表示/違反報告)
ハムム(プロフ) - ウミヤマ ソラさん» 返信ありがとうございます!そうです何気に初コメです!挨拶してなくてすみませんでした!土下座そのうち幼馴染組にバレて星になるのを祈ります! (2021年5月23日 17時) (レス) id: f8432527a9 (このIDを非表示/違反報告)
ウミヤマ ソラ(プロフ) - ハムムさん» (訳ありでサブ垢で返信します…!)もしや何気に初コメのお方……!?(間違えてたらすみません)ありがとうございます!! 管理官の人たちもジンペイくんたちと大差ないですねw(( 幼なじみ組いたらきっと管理官はお星様になっていたことでしょう……() (2021年5月23日 15時) (レス) id: bff424b262 (このIDを非表示/違反報告)
ハムム(プロフ) - 12はの身だしなみチェックの所で殺気が湧きましたwwwいやほんと夢主ちゃんの制服を捲り上げるとかそれこそ品位なくね?って思いましたwもしこのことをチアキ君とラント君が知ったら大変なことになりそうですねwコメント失礼しました!これからも応援してます! (2021年4月19日 18時) (レス) id: f8432527a9 (このIDを非表示/違反報告)
矮奈(プロフ) - アミーゴ.碧さん» 私の作品を見て下さりありがとうございます!(*´ω`*)頑張りましょう!(*・∀・)ノ (2021年2月23日 13時) (レス) id: 4d88c0a51b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アミーゴ.碧 | 作成日時:2021年2月7日 17時