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12 N.past ページ12

望side




へんなこえやろ…?



自嘲気味な笑みを浮かべてそういったともは、なんでか綺麗やった。




施設の友達に言われたらしい。



変な声になったな、って。




その友達に悪気があったのかどうかは知らへんけど、ともはその言葉に傷ついた。




のんちゃんも、へんなこえっておもうやろ?




こんな弱ってるともを初めて見た。




俺が守ってやらへんと、



そう思った。








俺より年下のくせに俺よりも一回り二回り小さい体を抱きしめて言った。






望「変なんて、思うわけないやんか。声が出えへんくなっても、ともはともやろ?俺の大切な友達やんか……」






俺がいじめられて死にたいなんて言ってる場合やなかった。

ともの方がもっと、俺よりもずっと辛いはずなんに。

俺がいじめごときで我慢できなくてどうする。







腕の中で泣くともをぎゅっと抱きしめてそう思った。

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作者名:ひよこ | 作成日時:2019年11月30日 16時

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