優しさに溢れて・ymmt＊ ページ5
山本side
ものすごく浮かれていたんだと思う。企画の初期段階を河村さんにメールで送ったら福良さんも見てくれてたらしくて
「山本、今回の良いよ。楽しみにしてるね、、」
そんな風に言われて早く企画を仕上げたくて、今日は撮影も無いから朝から作業をしようとオフィスに向かっていた。
慌てる必要なんて全然無いのに早く早くと自分を急き立てていた。
だからいつもなら簡単に気がつく段差に全く気が付かなかった。
『イッター』
躓いて派手に転んでしまった。両膝と掌を擦りむいて血が滲んでいた。ズキズキする痛みに耐えながら何とか立ち上がろうと足に力を入れる。
『痛っ』
右足に強い痛みを感じて全く立てそうに無い。
『どうしよう』
痛みと心細さで顔が歪むのが分かった。
『誰か、、、助けて』
心の中でそう叫んだ時
「山本？」
聞いた事のある声がして咄嗟にそちらを振り向いた。
『す、、須貝さん』
「どうした？って随分と派手に転んだな。立てる？」
俺が首を横に振ると背中を向けて腰を下ろして来た。
『え？』
「はい、乗って。オフィスに行くんだろう？恥ずかしがってないで、手当もしないとだし。」
図星をつかれて躊躇したけど、痛みには勝てなくて素直に須貝さんの背中におぶさった。
痛みと情けなさで、涙が溢れてくるのが分かった。
懸命に泣くのを堪えていたけど漏れてしまう嗚咽を止める事も出来ないで、須貝さんの背中でオフィスに着くまで泣いてしまっていた。
時間的には10分くらいだったけど、すごく長く感じていた。
オフィスに着くと中の電気がついていて、誰かがいると分かった。
泣いたことを知られたくなくて慌てた目を擦って涙を拭き取っていた。
「お疲れ」
須貝さんが俺を背負ったままオフィスに入ると、人の気配が無い。
執務室の奥のデスクで誰かが作業をしていた。
「河村くんか。ずいぶんと早いな。」
「あ、須貝さんと山本？どうしたの？」
「派手に転んだらしい。ちょっとお風呂場借りるよ。傷口洗わないとな。」
須貝さんは俺を背負ったままお風呂場へ、オフィスにいたのが河村さん1人で少しホッとした。
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ぺんなで推し(プロフ) - 2年前の投稿に、突然すみません。主様の作品を最初から読んでみたくて、パスワードを教えて貰いたくてコメントしました。出来ればお願いします。 (2023年2月5日 17時) (
レス) id: cdcf8b8366 (このIDを非表示/違反報告)
Y/I(プロフ) - パスワードを教えていただきたいです。お話を読んでみたいです。おねがいします。 (2022年5月7日 22時) (レス) id: efba4db00d (このIDを非表示/違反報告)
りいさ(プロフ) - 最近小説のことを知り、読ませていただいております。他の作品もぜひ読みたいので、パスワードを教えていただきたいです。突然のコメントで申し訳ございませんが、よろしくお願いします。 (2021年12月13日 0時) (レス) id: 04583ae046 (このIDを非表示/違反報告)
Ru(プロフ) - ありがとうございます (2021年4月24日 19時) (レス) id: 5ba65b31b8 (このIDを非表示/違反報告)
linns＊(プロフ) - Ruさん» コメントありがとうございます。パスワードはこちらには書けないのでボードの方にメッセージ送らせていただきました。よろしくお願いします。 (2021年4月24日 16時) (レス) id: 2db5c5c8cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：linn's | 作成日時：2021年2月4日 19時
