＊ ページ27
長い廊下を走る。
相変わらず浦田さんの叫び声は響いている。
「...こんな時にあれだけど、本当にすごい声量だね」
「よく通るしなぁ」
感心したような天月くんと志麻先輩。
確かに浦田さんの声はよく通る。
けれどその声と同時にドタドタと足音を聞えてきた。
「おーい！うらたさーん！！！！」
「あまちゅ！？」
天月くんが大声で呼ぶと、浦田さんではなくさかたんの声が聞えてきた。
暗い廊下の奥からうっすらと見える人影。
それはすごい勢いでこちらに向かって来ていた。
「ヤバいやつおる！」
さかたんの声に目をこらす。
浦田さんにさかたん、まふくんとそらるさんもいる。
どうやらみんな揃っているようだ。
なんて安心したのも束の間。
「.....え？」
4人の後ろを走る灰色の物体。
それは、それは明らかに動いてはならないはずのもので。
「...なぁ、センラの見間違いじゃなかったら二宮金次郎がいる気がするんやけど」
「...おるな」
顔面蒼白のセンラくんに顔を引き攣らせる志麻先輩。
「逃げろぉぉぉ！！」
浦田さんの声に一斉に走り出した。
「な、なんてもんに追いかけられとるん！？」
「し、知らねぇよ！急に現れてんだよ！」
私達に追いついた4人と一緒に二宮金次郎から逃げる。
「Aちゃ、へ、平気？」
「私は大丈夫！...だけど、まふくんは大丈夫じゃなさそうだよね」
「た、体力が.....」
「まふ、掴まれ」
走り続けてふらふらなまふくんの腕をそらるさんが掴んだ。
「あいつ、俺見ても怯まなかった」
「白妙様の加護もあかんねん！」
隣に来たさかたんが私の手を引っ張ってくれる。
「ねぇ！」
戦闘を走る天月くんが、声を上げた。
「うちの学校って二宮金次郎ってあったっけ！？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 241人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いろは - 夢主ちゃんの名前はるにしてたら祖母の名前がはるで吹いたww (2019年8月9日 1時) (
レス) id: 542c31bc0d (このIDを非表示/違反報告)
空っぽのコップ(プロフ) - ○○守り隊で笑いました！鏡花ちゃんからどうやって逃げるのか楽しみです！ (2019年6月22日 7時) (携帯から) (レス) id: 7582f8fce2 (このIDを非表示/違反報告)
まろまゆこ(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます！本当に更新が遅く申し訳ないですが気長にお待ちいただけると嬉しいです(*´ｪ`*) (2019年6月18日 20時) (レス) id: 0a41dd36db (このIDを非表示/違反報告)
ペンパル - 偽物の夢主ちゃんに気付いたうらたさん、凄いですし早く本物の夢主ちゃんを鏡から救い出せるかどうか心配です．．．。 余り無理せず、更新頑張って下さい！ (2019年5月25日 21時) (携帯から) (レス) id: c5e8935b6a (このIDを非表示/違反報告)
ペンパル - お返事有り難う御座います♪謝らないで下さいね (^-^)まろまゆこさんの ペースで大丈夫ですよ。 勝手にまろまゆこさんと 呼んでごめんなさい(>_<) (2019年5月8日 22時) (携帯から) (レス) id: c5e8935b6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まろまゆこ | 作成日時：2019年4月14日 10時
