心は繋がっているから。 (ページ25)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:7,090 hit

Episode19 ページ25

眠い。眠い眠いねむーい！！とりあえず眠い。早く帰っていったん寝よう！
そう心にかたく決め、早く家に帰ろうと教室から出た瞬間。

イケメン「狛崎さん」

青目のイケメンに話しかけられた。
何故か向こうはこちらの名前を知っている。こっちは知らないのに。

ツナギ「君の…名前は…！！」

ノリでやってみる。
だいぶ昔のやつだからひかれるのは目に見えてるけど。

イケメン「話があるんだけどついてきてきてくれます？」

爽やかなイケメンスマイル。
こんなのやったら一般女子はイチコロと思われる。

ツナギ「嫌です」

こちらもイケメンかは知らないけどスマイルで断る。
スマイルは０円なので。

イケメン「そこを何とか…」

ツナギ「嫌ですって！眠いですもん」

イケメン「そうですか…」

しゅんとするイケメン。やっぱり、どんな顔でもイケメンはイケメンだなと実感する。

ツナギ「仕方ありませんね…。五分だけですよ？」

イケメンに圧倒されて五分だけ時間をあげることにした。
私はイケメンについていって、屋上までたどり着いた。

よくある人間が想像する告白のシチュエーションじゃん！
とか思いながら、イケメンの話を聞く。

イケメン「とぼけないでくださいよ…」

え…。え……？
困惑する。困惑しかない。言ってる発言もそうだけど、名前を名乗る前にそれを言うことに困惑する。ついてきて話がこれとか誰でも困惑すると思う。

ツナギ「えっと、とりあえず名前が知りたいのですが」

イケメン「はい！私は酒呑ハルヤと申し上げます」

ツナギ「その口調に違和感しかないのですが」

ハルヤ「何をおっしゃりますか！」

こいつ、話が通じないタイプだ。私はそう確信した。

ツナギ「良い精神科紹介しましょうか？」

ハルヤ「いいえ…！本当にとぼけないでください…！」

ツナギ「真面目に精神科行く事をお勧めしますよ？」

ハルヤ「そんな…」

私は確信した。…こいつ、ヤバいやつだと。
ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャよりヤバいやつだと。