第八十六話 ページ41
貴方side
風を髪に感じて、おろしていた目蓋を上げた
瞳に最初に映ったのは真っ青な空。そこに鉄の鳥が羽ばたいて、道を残す
風の国とは対立してるけど、すぐ攻めてくるっていう様子はなく
みんなはあいも変わらず、火の国の一件で忙しく走り回っている
最近はよく眠るようになった
体力が落ちてきたとかそういうのはないけど、ただただ眠くて眠っている
今だってこうして中庭の木の下で寝てた
みんなの前では普通に動けるし、別にどうってことないから大丈夫だと思ってる
ぐーっと伸びをしたら、前から知らない男の人がきた
紫のストールをつけた男。タバコの匂いがすごくて、一瞬鬱が来たのかと思った
？:お、おったおった。君がAくん？
貴:そうだけど、、、まだ会ってない神剣使いがいたのは知らなかった。
兄:あー、、俺いつも外におるから。ここでは兄さんって呼ばれとる。まぁよろしくな。
貴:変な名前。
兄:直球やなwまぁ嫌いやないわ、そういう人。素直な奴の方が扱い楽やし。
貴:素直かどうかは知らない。
兄:そかそかww
クスクスと笑う兄さんは流れるようにタバコを取り出して火をつけた
紫煙をふーっと吐き出しながら、俺を物珍しそうに眺めては口を開く
兄:隣すわってええ？
貴:勝手にしたら。
兄:ん。なぁ、何個か聞いてええ？
貴:はいはい、どうぞ。
兄:なんかw聞いた通りの反応で笑えるわwwまぁ取り敢えず、一個目な。A、元気？
貴:まぁ、一応。
くわっと欠伸をしつつそう返したら、まるで『意外』って言いたげな顔をする兄さん
貴:なに？
兄:いや、結構素直に答えてくれるんやなーって。それだけ。んじゃ次、ここのメンバーは好き？
貴:、、、好きでも嫌いでもない。
兄:今悩んだ？
貴:考えただけ。
真顔で言い返したら、ふっと笑ってまた紫煙を吐き出す兄さん。ちょっと臭い
兄:じゃあ最後な。君、生きてって言ったら生きる努力はしてくれんの？
ピタッと、前髪を整えていた自分の手が止まった。また面倒なことを聞かれたって思った
貴:しない。もう全部つまんないんだよね。楽しくないしこの世の色が見えないから。
でもやることあるんだよね。それだけはやり終える。でもそれだけ。あとは知らない。
隠しても面倒だし、と真っ直ぐ答えてやったら兄さんは少し黙り込んでから言った
兄:俺は反対してん。
Aを生き返らせるの。
ふー、っとまた紫煙を深く深く吐き出して、兄さんは静かに俺をみた
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歩兵 - 80ページ誤字ってますよー (2021年4月13日 2時) (
レス) id: 7a023bf550 (このIDを非表示/違反報告)
幽霊(プロフ) - 和紙さんの小説、いつも見返してます！更新されたら飛んできますw！世界観とか発想が好きです。 (2021年3月30日 5時) (レス) id: a85536cb3b (このIDを非表示/違反報告)
クルイ - 下手なのですが、クルイの作詩ノートで投稿しております。 (2021年2月6日 20時) (レス) id: 6c77753d41 (このIDを非表示/違反報告)
クルイ - あの夏の記憶は、思い出しているので書いてます！ (2021年1月26日 21時) (レス) id: 6c77753d41 (このIDを非表示/違反報告)
クルイ - ありがとうございます！！こちらこそ光栄です！！！ (2021年1月26日 20時) (レス) id: 6c77753d41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月31日 20時
