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貴方side
ごぼっ、と生暖かい液体を吐き出して目が覚めた
身体中が痛くて何がなんだかよくわからない、ただグルッペンを押し倒している状態なのはわかった
ぐっと身体を動かそうとしたら腹から何か出てることに気がついてチラッと見たら
細い鉄柱が腹部を貫通していた
他にも頭からも血が垂れてるし、左手の感覚はない。でも流石俺、グルッペンは無事っぽい
はぁ、と息を吐いたらぽたぽたと血がグルッペンの頬に落ちてしまって
なんとも絵になる男前さんがゆっくりと瞼を上げて俺を視界にしっかり捉えた
グ:A、
貴:よぉ、おげんきぃ？
グ:お前、、その腹、
貴:ん、多分もう無理。ごめんな、俺が、、入ろって言ったから、、、。
グ:お前が謝ることなど、、、何もない。今も、前も、その前もだ。もう、どぉせぇっちゅーねん、、、
グルッペンが顔を覆い隠す。ぐずぐずと三十過ぎたおっさんがこんなとこで泣いてどうすんだ
何言ってやろう
いや
何言ってやれるだろう
俺が言えることってあんのかな。こうなってんの俺のせいなのに
そう思うと何も言えなくて黙っていたら、不意にグルッペンが俺を抱きしめた
グ:もういやなんじゃぁ。頼む、A、、、もうしなんでくれ。失いたない、、絶対、失いたくないんや。
お前だけは手放せん。手放してやれん。頼む、生きてくれ、ワイらと一緒に、、、。
何ヶ月何年かかってもかまん、お前の為なら何度でも繰り返したる。せやから、
逝くな、A。
聞きたくなかった、確信したくなかった。言われたくなかった、理解したくなかった
みんなが俺のために繰り返してるなんて
やめてくれ、もう。何度繰り返したって一緒なんだよ、俺は絶対死ぬんだ
そういう決まりなんだよ
そういう魔術なんだ
ザザッと脳裏に蘇る記憶の先に解がある。1番初めの記憶がそこにある
『お前の腕の中で死ぬなら未練もないなぁ』
そう言ってお前は息をするのをやめたんだ。お前で看取るのは最期だった
あぁそうだ、みんな看取ったんだよ
お前ら全員を
みんながいなくなった世界で生きるとか無理だから、魔術に手を出した
何度も何度も繰り返したけど、絶対誰か死んじゃうんだよ。何億年も繰り返してもさぁ
足掻いて足掻いて
それで、やっと
俺が代わりに死ねばいいんだって、気がついた
俺が死ねばみんな生きてくれるんだって
だから俺は死に役をかって出たんだよ
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ゆき - 本当にこのシリーズめっちゃ最高です。作者本当に天才!! (12月25日 16時) (
レス) @page25 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
あくののの - 一気見しました。最後で涙が…、久しぶりにこんな泣きました。涙腺崩壊しまくりです、！()ほんっっとに素敵な小説を書いてくださってありがとうございます！！神作品です…！！ (11月28日 20時) (レス) @page25 id: 514da34b34 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ - あっ目からなみだが…(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ (11月22日 18時) (レス) @page25 id: 867516ea99 (このIDを非表示/違反報告)
名無していう名前の名無し - 一気見しました。なんか、目から汗が止まらん。これだけ伝えます。好きでぇぇぇぇぇすす！！！！うわぃぁぁぁぁぁ、なんでここの作者は天才なんですがぁぁぁぁぁ‼︎←逆ギレ ⚠️嫌なコメントでしたら消してください。⚠️ (8月7日 0時) (レス) @page26 id: cfc3f2d0fe (このIDを非表示/違反報告)
センラ - 人狼くんの方もこっちも涙が止まらない、いつも僕は小説を演じるから余計に止まらない、でも、神作品をありがとうございます。 (8月2日 0時) (レス) @page26 id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年6月27日 16時
