第4話 ページ6
貴方side
次に向かった鉱山は先程の鉱山と同じくらいかそれ以上の冷気を纏った場所だった
囚人しかいない鉱山では死んでも気が付かれないことがある、が
貴:死体をそのまま放置されている場所を歩き回れなんてたまったもんじゃない。
セバス、管理者を呼べ。俺が買った奴らを全員ここに連れて来させろ。俺は絶対中には入らない。
はぁ、と今日一日深いため息を吐き出してはタバコに火をつけて紫煙を吐き出す
暫くすると警備隊によって残りの4人が俺の眼前に連れて来られた
その中で一際目についたのは煮えたぎる血のように赤い瞳の男
じっとこちらを怒れる焔が呑み込んでやるとでも言いたげに爛々と輝いていた
貴:負け犬の目には見えないな。まぁ精々己の立場を誤解しないことだ。
顎を掴んで持ち上げてやればその赤い瞳と真っ直ぐ目があって瞳だけで睨み返された気がした
貴:使いやすそうな駒で全くもって愉快だな。まぁ、手を噛まれてやるつもりはない、覚えていろ。
ドゴっと警備隊の奴らに気絶させられた男たちに首輪をつけてさっさと回収する
貴:これで全員か。全く、回収して回るのにこれほど疲れるとは。帰ってさっさと風呂に入るぞ。
この服はもう捨てるしかないな。セバス、お前のその服も捨てろ。この服と一緒に焼却処分だ。
車も洗車とクリーニングに出せ。においが染み付いていたら買い換えろ。
「承りました。それでは屋敷へ戻りましょう。
貴:あぁ。くれぐれも安全運転で出来るだけ速く帰れ。安全運転でな。
「はい、勿論でございます。
そう言ってセバスはアクセルを全力で踏んだ。安全運転とはなんなのか論文でも書かせてやろうか
兎にも角にも屋敷に帰ってきた頃にはすっかり日は落ちきっており
トラックの荷台にぶち込んでおいた奴らはスヤスヤ眠っていたので日雇いの何でも屋に綺麗にさせて
今ではもう使われていない使用人用の寮館の個室に一人ずつ入れて置いた
朝になったら起き出してくるだろう。とたかを括って一応手配して置いた医療機関に後を任せて置いた
処理しなければならない書類がまだいくつかある、今日中には眠れそうにないな、と諦めて紅茶を淹れた
書類が処理できたのは午前2時を回ったあたりで、呼んでおいた医療機関もすでに帰っていた
ぐっと伸びをすればゴキゴキと身体中がなる。全く、歳のわりに老けるのが早そうだ
羽織っていたカーディガンを椅子の背にかけてベットに潜り込めばすぐ眠りに落ちた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 827人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛月咲良(プロフ) - スマホ没収されてる間にこんなに更新されててとても嬉しいですありがとうございます続編行くの早いですね！おめでとうございます(*ﾟ▽ﾟﾉﾉﾞ☆ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ (2021年7月18日 19時) (
レス) id: 4a6d894003 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 27話で貴:となってますよ！ (2021年7月13日 19時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
レイモ - 和紙さん本当にすごいですね､､､新作有難うございます！更新のしすぎで体調など崩さないようにしてください！毎日和紙さんの作品見返しています！神作品をこれからも作り続けてください！応援しています！ (2021年7月4日 23時) (レス) id: 2eb1ed3a12 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐の八尾狐(プロフ) - 新作ありがとうございます…今回も発想が素晴らしい…想像の斜め上以上でした…(？)体調に気をつけつつ無理しない程度で頑張ってください！応援してます！ (2021年7月4日 19時) (レス) id: 87bbf51bed (このIDを非表示/違反報告)
あほ - 神作品を見つけてしまった...よくやったワイ！ (2021年7月4日 18時) (レス) id: 7787f6d795 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年7月4日 11時
