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グルッペンside
今思えば
こいつはいつも笑っているようで、あまり笑っていないような奴だった
いつも俺が疲れたと思った時にひょっこりやって来て、オスマンとエーミールに教えてもらったという紅茶を淹れた
突然現れたこいつに、初めは皆警戒していた。だが、それも一週間ほどでなくなっていっていた。もともとあいつらがフレンドリーなんもあるが
こいつが努力していたのが、きっと一番のきっかけだったのだろう
俺自身が忙しく、喋ることが少なかった。でも、会うと絶対と言っていいほど、嬉しそうに笑って、俺の少し後ろについて来た
こいつが後ろにいるときは、まるでトントンのような安心感があった。
いつどこで見ても、それがメンバーの前であるのなら、ずっとニコニコ笑っていた。
だが、一人になると、途端に泣きそうな顔をして、悔しそうに唇を噛んで、手を握りしめているのを何度か見た。
時々、その姿が透けていたのも、知っていた
だが、我々は、それについてなにも問わなかった。否、問えなかった。聞いて欲しくないと思っているのが、分かってしまったから
だが、今になって思う。
聞いてりゃよかったやな。もっと話しかけてやりればよかったんや。お前、ずっと一人で考え事して動きやがって。
最後まで
誰も頼らんと、いきやって
なにが「待ってます」やねん。どこまで迎えに行けばええかわからんやけ。おん？ゆうてみ？すぐ迎えに行ってやるゾ！
なぁ、、、
なぁって
グ:A。
なに目閉じとんねん。ほら、起きろ。どうしてん、また紅茶淹れてくれるとちゃうんか。なにが帰られへんやねん、帰れるって
帰らしてやるから
戻って、こいよ
なんで、死ぬねん。アホか、とかなんとか思っていたら
人が
人が、砂になるのを、俺は始めてみた。
確かに抱いていた身体は、ゆっくりサラサラと溶けるように崩れて、しまいには指と指の間からサラサラと床に流れ落ちた
誰もなにも言わない。
刺さっていた剣が床に落ちて、こちらも溶け入るように消えてしまった
もうなにもない
なにもなかった
今、この瞬間一人の人間が、消えた。
だが俺は！
一人の男消えた瞬間を
男が託した未来の一瞬を
決して
一生
忘れない
もう一度、お前に出会うまで。
この白紙の日記をまだ、俺たちを知らないお前に渡し、お前が俺たちと過ごした時を
思い出す、その時まで。
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くろねこ - 号泣案件(´；ω；｀)ｳｯ… (2月9日 0時) (
レス) @page28 id: 867516ea99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最後の終わり方、めっちゃ感動しました。いい作品をありがとう！ (1月2日 19時) (レス) @page28 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
りと - 号泣しました…。全ての話で泣いてたので身体の水分無くなりました…(割とガチ)実の所言うと、泣くのは分かりきってたので感動系の音楽聴きながら読んでたらタイミング良く盛り上がるのでそれで涙が溢れるっていう…でもあなた様の小説を最大限楽しませて貰いました (8月12日 2時) (レス) @page29 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
書籍姫(プロフ) - いつ見ても泣ける。泣きたい時はシルト・メーチさんの小説を読むのが私の習慣になっています。 (7月13日 18時) (レス) @page29 id: e3ea7725f8 (このIDを非表示/違反報告)
U - また見に来ました、久しぶりに泣けました。よくこんな素晴らしいものをかけると尊敬します。過去のもので申し訳ないです (7月4日 21時) (レス) @page29 id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月16日 21時
