141 ページ7
貴方side
水の中に落ちたような感覚があった。
薄っすら開けた瞳に映るのはただひたすら��無��と言う名の暗闇。
あぁ、死んだんですかね。
そんなことを心のどこかで冷静に思った。そして、こうも思った。
ここがもし、あの世なら。みんなはどこにいるんだろうか。って
酷くさみしい空間だった。水の中を漂っているような、不思議な感覚もするんです。
苦しいとは思わない
けれど
冷たいとは思う
このまま沈んでいけば、いいのかな
そんなことを考えていた、その時、上から何かが降ってきた。
ソレをうまくキャッチしてみると、ソレは酷く懐かしいものでした。
ソレはシャオロンのバッチでした。
バッチを握った瞬間、思ったんです。「こんなとこで死ねない」って。
呼んでる気がしたんです。誰か、私の大事な人が、呼んでる気がするんです。
なんでかな
思い出せない
記憶の向こうの
君が言う
『一緒に、帰ろかA。』
「はい、帰りましょうか。」
目を閉じて、次に目を開けたその時は、元気いっぱいの君の笑顔が見れますように。
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー
パチリと目を開けた、一番最初に目に映ったのは、真っ白な天井
次に感じたのは、左の手より暖かい右手を握る誰かの手の感覚。
生きてますね。私。
びっくりしました。流石に死んだと思いました。だって、結構痛かったですし。
その覚悟、してましたし。
でも、生きてる。これでスパイの野郎をこの手で殴ることができますね！！
フルボッコだドン！！を出来ますよ！！！ここまできたら消える前に、絶対殴ってやります。
そう、心に決めて、ちらっと右手の方を見れば、そこにいたのは驚きの人物でした。
紫のヘルメットにチラッと見える茶色の髪、スヤスヤ眠っている、その人。
ショッピさん。
よく眠っておられるので、起こしていいのか分からず、ピタリと固まる私。
えっと、どうしましょうかね、この状況。多分、起こした方がいいとは思うのですが、、、
取り敢えず、と右手をショッピさんの手から脱出させようと動かした
その瞬間
物凄い速さでショッピさんの顔が上がって、バッチリ私と目があった
あ、と思った次の瞬間には、ショッピさんは私の枕元に置いてあったコールボタンを押していた
押しすぎでは？と思うほど、長い時間？が経ったのですが
手は
ずっと握られたままでした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1467人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くろねこ - 号泣案件(´；ω；｀)ｳｯ… (2月9日 0時) (
レス) @page28 id: 867516ea99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最後の終わり方、めっちゃ感動しました。いい作品をありがとう！ (1月2日 19時) (レス) @page28 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
りと - 号泣しました…。全ての話で泣いてたので身体の水分無くなりました…(割とガチ)実の所言うと、泣くのは分かりきってたので感動系の音楽聴きながら読んでたらタイミング良く盛り上がるのでそれで涙が溢れるっていう…でもあなた様の小説を最大限楽しませて貰いました (8月12日 2時) (レス) @page29 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
書籍姫(プロフ) - いつ見ても泣ける。泣きたい時はシルト・メーチさんの小説を読むのが私の習慣になっています。 (7月13日 18時) (レス) @page29 id: e3ea7725f8 (このIDを非表示/違反報告)
U - また見に来ました、久しぶりに泣けました。よくこんな素晴らしいものをかけると尊敬します。過去のもので申し訳ないです (7月4日 21時) (レス) @page29 id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月16日 21時
