第1話 ページ3
貴方side
晴れ渡る青空を見せつける窓を開け、涼しい風を部屋の中に招き入れる
そしてバンッ!!と机の上に持っていた資料ファイルを叩きつけるように置き
目の前で気まずそうに俺から目を逸らす馬鹿をギンッと睨んだ
貴:これはどういうことですか?書記長様?
ト:いや、あの、、すみません。
貴:へぇ、謝るということは小官に怒られることがわかっていた。ということですね?
なるほどなるほど、書記長補佐である小官に相談も無しにこんなに大量に資料を作らせて、、、。
一体全体、貴方はどういうおつもりなのか、、、教えていただけます?
ト:いや、休憩時間にでも見よかな、って思っただけやねん。決して仕事しようとかやなくてな??
貴:休む時は休めと言ったはずだが??お前はまたあの体型に戻りたいのか???
ト:スミマセン。
この書記長、名をトントンという
ワーカーホリックであり、常に仕事をしておこうとしてしまう仕事人間だ
つまり適切に休むということができない馬鹿だ
俺が補佐官をやり始める前、こいつの管理をしていた補佐官が有能でありながら無能であった
この軍の兵は皆幹部に甘すぎるのだ、二つ返事ではい!というのだから思わず鼻で笑ってしまうほどだ
そんな甘々な人間に補佐されていたせいか、出会った当時の体型、健康状態、仕事環境
全てに問題があった
新兵であったにもかかわらずカチンときてしまった俺は入って三ヶ月でこいつに面と向かって言ってやった
『貴方は馬鹿ですか?』と
見ていられなかったのだ
これが現代の、、、俺を倒し、俺に膝をつかせた人間の生まれかわり?
はぁ?と
許せなかった、俺を負かした男の癖に。前と何も変わらない容姿と性格を持っている癖に
前と変わらない幹部に囲まれて軍での仕事をこなしている癖に
俺が初めてあったこいつは
なんとも恰幅がよろしい体格になっていて、盛大にため息を吐き捨てたのを今でも思い出す
これは再戦だの復讐だの言っている場合ではない。戻ってもらわないと困る、と強く思った
目の前ですまん!と謝るこいつ
こいつの書記長補佐官をやり始めてもうはや一年が過ぎた今、この言い合いのようなものをするのが
我々の日常となっていた
俺は軍に入って今年で三年目だ
そんな新参者の俺がどうやってこいつの補佐官になったのか、それを説明しよう
あれは今から三年前の入軍式にまで遡る
長く短い話だ
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三千代(プロフ) - 今、読み返してますがこのシリーズほんとに好きです〜!!!震えが止まりません! (2022年2月4日 17時) (レス) @page48 id: 969193beea (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - 次のパート待ってます!体に気をつけてくださいね。久しぶりに来たので、途中だった他の作品見てきます! (2020年2月1日 20時) (レス) id: 8dc430943e (このIDを非表示/違反報告)
ミオ - お疲れ様です!作品好きです(突然の告白) ひとらん頭撫でるの好きやな... (2020年1月15日 18時) (レス) id: 4083773df2 (このIDを非表示/違反報告)
47 - え、、、好き。(小説の内容が) (2019年12月23日 22時) (レス) id: 08487fa41c (このIDを非表示/違反報告)
キーさん(プロフ) - 新作おめでとうございます。この作品も毎日更新されるのを気長に待っております。貴方様の作品は何時も次回が気になって夜しか眠れなくなりますね…。 (2019年12月17日 13時) (レス) id: 4dd6ec14bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:地縛霊 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年12月1日 22時