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第13話 ページ15

貴方side

持っていた訓練用の木刀をへし折る勢いで握りしめながら、今は今はとグッと堪える


貴:失礼な質問をお答えいただきありがとうございます。お仕事がおありでしょう、どうぞお戻りください。

ト:おん、トン吉のことよろしくな。

貴:はい。


マフラーを翻して訓練室を出て行く書記長の後ろ姿を眺めていたら


その後ろ姿が隙だらけに見えて、溢れ出そうになる殺意を抑える


何故だ、何故


お前は俺を負かしたくせに。その実力を今も持っているくせに


何故、そのようにだらだらとしていられるんだ?俺は今もこうしてお前に勝とうと足掻いているのに


「おい」と考えていたら後ろから秋瀬に突然声をかけられた



貴:なんだ。

秋:大丈夫か?

貴:なにがだ?

秋:、、、すんげぇ顔で書記長様のこと見てたから。どうしたのかなーと。


どこか不安そうに問いかけてきたら秋瀬にはぁ?と思いつつ返せばどこか気まずそうに返されて


そんなに変な顔をしていたのか、、気をつけないとな、と思いつつ返す


貴:なんでもない。掃き掃除は終わったのか?

秋:あぁうん。終わったぜこいつも寝たまんまだしw


よしよしと眠るトン吉を撫でて笑う秋瀬に渡された飼育メモを渡す


秋:なにこれ?

貴:書記長様に頂いた飼育メモだ。寝てるし、今日はお前の部屋に連れて行け。

秋:ん、わかった。


飼育メモを読みながら返事をして、訓練室を出て行こうとドアへ歩く秋瀬の背を手に持っていた物をさっさと直して追いかける


貴:秋瀬。

秋:んー?

貴:お前は俺をどう見る。

秋:はい?


秋瀬の反応は正しい。俺だってこんなことを聞く気はなかったのだが


ふと思ったのだ


書記長を恨めしそうにみる、他の一般兵とは明らかに何かが違う俺を


こいつはどう思うのだろうか、と


じっと見つめていれば、秋瀬はなぜかふっと笑ってこう答えた


秋:どうもなにも、相棒だよ。これから、ずっと、俺の相方になってくれる男。

それ以上でも以下でもなくね?ま、でもお前さっさと昇進しそうだけどなwww


ケラケラと笑いながら言い放ったこの男、存外いいやつなのかもしれない


貴:そうだな。俺はさっさと昇進する予定だからお前は努力してついてこい。

秋:努力してついてこいwwwついてってもいいんだw頑張るわwww

貴:お前は有能だからな。有能な奴は上に行くべきだ。もったいないからな。

秋:お前に有能って言われるの嬉し〜wおれちょー頑張るわwww


ケラケラ笑う秋瀬はとても嬉しそうだった

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三千代(プロフ) - 今、読み返してますがこのシリーズほんとに好きです〜!!!震えが止まりません! (2022年2月4日 17時) (レス) @page48 id: 969193beea (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - 次のパート待ってます!体に気をつけてくださいね。久しぶりに来たので、途中だった他の作品見てきます! (2020年2月1日 20時) (レス) id: 8dc430943e (このIDを非表示/違反報告)
ミオ - お疲れ様です!作品好きです(突然の告白) ひとらん頭撫でるの好きやな... (2020年1月15日 18時) (レス) id: 4083773df2 (このIDを非表示/違反報告)
47 - え、、、好き。(小説の内容が) (2019年12月23日 22時) (レス) id: 08487fa41c (このIDを非表示/違反報告)
キーさん(プロフ) - 新作おめでとうございます。この作品も毎日更新されるのを気長に待っております。貴方様の作品は何時も次回が気になって夜しか眠れなくなりますね…。 (2019年12月17日 13時) (レス) id: 4dd6ec14bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:地縛霊 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年12月1日 22時

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