【wrwrd！】占い師で死神な彼と我々だ！II【男主】 (ページ10)

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第54話ページ10

貴方side

勢揃い、と言うのは少し間違いかもしれない、だって兄さんさんやトントンさん、グルッペンさん

怪我をして療養中の2人とその2人を診ているしんぺい神さんはいないから

でもそれ以外の幹部がそこにいた

何故？何故皆さんがここにいる？？？何故？？？何故？？？何故？？？

驚きすぎて何も言えないでいる俺に、ひとらんらんさんが言う

ひ:A、黒に何しようとしてたの

その声は明らかに疑いと怒りが含まれていて、焦る気持ちが高まり声を出そうと口を開いた

次の瞬間

パンッという乾いた音とともに鋭い痛みが胸に走った、驚いて胸をみれば穴が空いていた

そこから溢れ出す真っ赤な液体が地へとポタポタと落ち、肺から逆流した血が口から溢れた

貴:かっ、、、ひゅ、、っ、、がっ、、

声を出そうとして、失敗して変な音が喉の奥からこぼれた

傷を抑え、崩れ落ちるようにその場に倒れ込めば、地面がアカく染まっていく

肺が痛い、息が止まりそう

心臓の音が小さくなっていく、消えそう

あぁ、、、

ーこれが''ヒトの死''かー

なんて考えている間、俺の耳は何やら言い合いのような声を拾っていた

「なんで撃ったん！？」

「撃たなきゃ俺が殺されてましたよ！！！」

「でもまだ何も聞いてなかったやん！！」

「聞くなんて無駄ですよ！俺だって話があるって呼び出されて、来たらこれなんですから！！」

あー、はい。なんとなくわかって来ましたよ。俺、嵌められたんですね、全然気がつきませんでした

ヒトとはなんなのか、本当は、よくわかっていなかったようです

なんとなくわかった様な気がしていたのは、間違いだったんだ

俺より、何年もこちらで過ごしていた黒傷のほうが一枚上手で、皆さんからの信頼も厚いことをを忘れてはいけなかった

これは完全に俺のミス

これは俺の''負け''だ

だけど、ただじゃ負けてやらないのが''俺のプレイスタイル''ですから

壊れかけの身体を無理やり起こし、素早く近づきソレに向かって手を伸ばす

これは意地だ

『ただじゃ負けたくない、何か面倒ごとを、、、最悪のタネを置いて消えてやる』

それが、俺のプレイスタイル

伸ばした手は見事、黒傷の首に巻かれた包帯と、顔のサングラスを掴んで、ソレを思いっきり、、、

ー紅に金を混ぜた強烈な色彩の中に投げこんだー

眩しいでしょう？

まるで全てを統べる純黒の彼

総統様の瞳の様ですから