【wrwrd！】占い師で死神な彼と我々だ！II【男主】 (ページ4)

今日:19 hit、昨日:8 hit、合計:201,128 hit

第48話ページ4

貴方side

俺が完全に闇落ちしそうになってきた頃、どんどん食堂に幹部の皆さんが集まりだした

何故かゾムさんとコネシマさんもいる、え、怪我をしているのに2人も？？？

と、疑問に思ったのだけれど、トントンさんが呼びにいったのだから

何か訳があるはずだと、何も言わないで置いたら、最後にグルッペンさんが来た

普通に食事開始

え？何も話しないんですか？？！！なんて思いつつ、アホな味覚でどうにか味わおうと頑張る

化けている間はずっと五感はフルに作動させているのだけれど

やっぱり味はあまりしない、というか、食感しかしないから変な感じがする

うーんと心の中で唸っていれば、ついにグルッペンさんから声がかけられ、それに返事をした、その時だった

チリ、ン

それは鈴の音だった、それも死神の伝達等に使われる鈴の音

グ:資料室での話なの((貴:静かに((

グルッペンさんの言葉を遮って、ひたすら耳を澄まして音を聞く

音はどこからか確かに聞こえてきている、鈴の音には意味がある

己より上階級、下階級、そして同じ階級、によって呼ぶための音が違うのだ

だけれど、聞こえてくる音はどの音ともわからない、歪で異様な音だった

音を聞き、1人首をかしげる俺に、ひとらんらんさんが声をかけてきた

ひ:A、もしかして音が聞こえてるの？

貴:！、はい、鈴の音が、はっきりと

ひ:鈴？俺には鈴の音には聞こえないけど、、、これ、鈴なんだ

貴:えぇ、そのようですよ

俺とひとらんらんさんとの会話で、皆さんもわかってきたようだ

皆さんには聞こえない音を、俺とひとらんらんさんが聞いている事に

貴:呼ばれてますねぇ、これ

そう言ってニッコリと微笑み席を立てば、隣に座っていたロボロさんとゾムさんに腕を掴まれた

けれど、俺は2人の腕をまたいつものようにするりと外して距離を取り

貴:すぐに帰ってきますよ。あと、ご馳走様でしたー！！

と言って走って食堂を出て行った、向かう先は音の発生源

服にGPSがつけられている事に気がついてはいたのだけれど先ほどのこともあり壊すのはやめておいた

(ヒトより速く)走ること数分、やってきたのは軍を出て少しした先にある少し大きめの池の前

俺の目の前には、チリン、チリンと鈴を鳴らす者の後ろ姿

貴:鈴の音が濁ってますね、どこまで堕ちたのでしょうかかねぇ？

俺の問いに裏切り者、いや、彼は振り返りこう言った

「彼女のためなら、どこまでも」

と