第71話 ページ27
貴方side
結論から言えば、吹き飛んだのは俺の頭ではなく、銃の方だった
狙撃、それもこの黒煙の中、俺の持っている銃だけを的確に撃ち抜いた
驚いていれば、いきなり真後ろに先輩が現れた、驚く俺にをよそに先輩は俺を担ぎ、城から脱出
サラサラと崩れ始めた俺の体を気遣うように、でも高速で走った
貴:せ、先輩？？何故、、、
先輩:これ以上、後輩が減るのは、悲しい
はっきり言おう、この先輩は、そこまで下の者と交流しようとはしていなかった
今更何をいっているんだ、と言いたくなったけれど、ふと思い出せば
この先輩はいたる場面で、見たことがあった
我々軍本部へ着けば、ギャーギャーと怒る者もいれば、何故消えているんだと焦る者もいた
サラサラと崩れ始めた身体を見れば、もう右足と左足手が消えていた
あの場で消えさせてくれればよかったのに、何故助けたのだろう
悲しがろうがなんだろうが、消えてしまう未来は変えられないのに
貴:先輩、皆さん、これが俺の運命です。大丈夫、少ししたら、忘れます
楽しかったことも、悲しかったことも、全て平等に、俺の存在ごと
忘れます
そう言ってニッコリ笑ったその時
頬に衝撃を感じた
驚きながらも、顔を元の位置に戻せば、睨むように俺を見るグルさんと目が合った
貴:ぐ、グルッペンさん？
グ:お前は忘れられるのか
貴:え？
グ:お前は、今まで、共に時間を過ごしてきた仲間の事を
如何なる時も俺達の都合に合わせて、共にゲームをしてくれていた友を
どれほど酷い仕打ちを受けようと、仲間を救ってくれた恩人を
忘れられるのか
「俺は絶対無理や」そう言って怒るグルッペンさんに同意する皆さん
困ったなぁ
そんな事今言われてもなぁ
えぇ、知ってましたよ、勿論
貴方が、いいえ、貴方がたが俺が思っている以上に俺の事を好いてくれていることも
俺の事を大事に思ってくれていることも
知ってますよ
だから
1人で
消えようと、思ったのに
邪魔するから
未練ばっかり
できたじゃないですか
貴:俺だって忘れられませんよ。俺だって嫌ですよ、俺を受け入れてくれた恩人に
俺の事を本気で好いてくれて、待っていると言ってくれた友に忘れられるのは
寂しいに決まってるだろ？
ボロボロと溢れた涙を拭おうとして、拭うための腕がもう無いのに気がついて
最後くらいは笑おうとした次の瞬間、俺の頭を先輩がふわりと頭を撫でた
そして
先輩はニッコリ笑って
俺を抱き締めた
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ゆき - あ…作者さんありがとうございます。(T^T) (1月4日 14時) (
レス) @page28 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ - 涙やばい…(´；ω；｀)ｳｯ… (12月2日 15時) (レス) @page28 id: 867516ea99 (このIDを非表示/違反報告)
白夜(プロフ) - 海老天2さん» んふふw (2022年12月5日 15時) (レス) id: 97f8f3a74e (このIDを非表示/違反報告)
海老天2(プロフ) - 白夜さん» やめて…もっと泣かせないで… (2022年12月4日 22時) (レス) id: 33cb616463 (このIDを非表示/違反報告)
白夜(プロフ) - 海老天2さん» ……アフレコしながら読むともっと泣けますよ… (2022年12月4日 10時) (レス) @page28 id: 97f8f3a74e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年8月25日 1時
