第32話 ページ34
貴方side
一般兵達に紛れ、こっそり軍の中へ舞い戻り、向かう先は医務室
俺が2人と別れてからもう三時間ほど経っているから、2人は医務室にいるはずと踏んだ
医務室に向かう途中から、ケガ人の呻き声やら鳴き声やらが聞こえてきたけれど
これが戦争だし、怪我をしない戦争なんてありえないのだから仕方ないと思った
死にはしないのだから、生きてさえいればなんとかなるのだから
絶望して生きるのをやめるかどうかはそのヒトによるのだから
俺が何かしてあげれることは、何一つとして存在しない
俺は全てを客観的に見る、そうしなければいけないと思っている
何百年と生きてきた中で、ヒトに情をうつして消えた者が何人いたか
もう、両手では数え切れない数の同僚達が消えている
俺の同期はあと何人残っているのだろうかと、最近よく考える
上は死神を管理するとかなんとか言いながら、自分達が楽な方法を取っているだけだ
腐り切ってしまったものだなぁと、何故か悲しくなってしまった
色々考えていれば、医務室についた小さくノックしてからドアを開ければ
痛々しい姿で眠る2人がいた
軍医さんはどうやら俺のベットが空になっていることと、2人が怪我をしたことを皆んなに伝えにいったらしかった
じっと2人を見ていれば、ある違和感を覚えた、この時間なら、意識があってもおかしくないはず
それなのに、2人は眠ったまま、そっと2人に触れてみれば異様に冷たい
サァっと己の元から低い体温がもっと低くなったのを感じた
血の気が引くとはきっとこのことだろうと、頭のどこかで考えながら
二丁拳銃を水晶に戻し、2人の意識の居場所を探せば、案の定、最悪の場所にいた
場所は川、、、この世で三途の川と呼ばれている大きな川であった
しかも無謀な事にも泳いで向こう側に行こうとしているらしい
貴:(何してんですかねこの2人！？)
と、驚きつつも、俺は冷静に2人の元へ向かうことにした
でも、今は肉体があるから、この肉体を置いていかなきゃいけないので
椅子を引きずり出してきて、2人の手を素手で握り、熱いのを我慢して
そっと意識を2人の元へ飛ばし始めた、2人に触れている手が痛いせいで
意識を飛ばし辛かったのだけれど、なんとか飛ぶことに成功した
意識が飛んでいく少し前に、いつものゲームメンバーの声が聞こえたような気がしたけれど
聞かなかったことにした
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猫好き - 更新されるたびにガッツポーズを天にかかげてます！これからも頑張って下さい！！ (2019年3月5日 20時) (
レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり - コメント失礼します。これからの展開楽しみにしてます。更新頑張ってください. (2017年8月22日 13時) (レス) id: d90722d3f3 (このIDを非表示/違反報告)
ラピス - 本当に貴方様の書く小説が大好きです。更新がんばってください。本当に楽しみにしております。 (2017年8月7日 3時) (レス) id: adf48589a1 (このIDを非表示/違反報告)
はとぽっぽ(プロフ) - はじめまして、いつも小説を読ませて貰ってます。今回の第6弾も最高に好きです！これからも応援してますので無理をなさらない程度に更新よろしくお願いします。 (2017年7月26日 2時) (レス) id: acdbdace9d (このIDを非表示/違反報告)
いろは ろくね - まーた今回も面白そうな作品を作りますね！自分シルト・メーチさんの作品が、大好きなのでこれからも更新頑張ってください。 (2017年6月29日 22時) (レス) id: 2a1f9e77ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年6月28日 19時
