第8話 ページ10
貴方side
軍を出て、一番最初に向かったのはあいつらの墓だった
墓っていっても、軍にある"俺を閉じ込め、監視しておく為の場所''じゃない
ここはあいつらが死んだ場所だ、俺の元、率いていた部隊の奴らが
死んだところだ
遺体は残らなかった、火事が起きて、全部燃えてしまったらしい
残ったのは火耐性のあったドックタグただ一つだけだった
それ以外は、何も、残らなかった
あぁ、一つだけあった、残ったモノ
ー俺だー
俺だけ、生き残った、俺だけが、あいつらから離れて行動していたから
今回もそうだ
あいつから離れてた、警戒していながらも、心のどこかでこいつなら、、、
天音なら大丈夫なんじゃないか、と思ってたんだ
結果がこれだ、前と何一つ変わらない失い方をしてしまった
必死に名前を呼ぶのも
帰ってこない返事も
還ってこない体も
笑顔も、声も、何もかも
かえってこなかった
何も変わっていない
何がお前まで、だ
何が置いていかないでくれ、だ
置いていかれるのは全て俺が悪いんじゃないか、俺が護れなかったから
もうこの手は届かない
そんなのわかってる
だから
貴:、、、俺はお前らに復讐する
すっかり周りを包囲され、全員が俺に向かって銃口を向けきったのを予測して言えば
ゆらりと膨らむ殺気
攻撃してこないのは、上からの命令を待っているからだろう
なら、喜んで上の命令なんか待っていられない状況を作ってやろう
素早く抜いた両手拳銃を的確に、同時に片方5発ずつ、計10発撃つ
弾は全て綺麗に放たれたモノの心臓や頭を撃ち貫き地へ縫い付けた
ザワザワという音と崩れ始めた陣形を崩しに片っ端から各個撃破する
インカムを抑え、命令をこう部隊長の首を無慈悲に跳ね飛ばし
次に素早く、怯えて動けなくなった新参兵達の喉に銀の一線を入れる
次の瞬間咲く真っ赤な花は視界の隅で捉えるだけにして
固まって向かってきた兵に向かって手榴弾を投げ、散り散りに逃げた兵の後ろを取り、仕留める
遠くから狙撃してくる奴の銃弾はナイフで防ぐか死んだ兵の身体を使って被弾を避けた
スナイパー達は近くの敵があらかた片付け終わった後、一人ずつ、居場所をあぶり出し始末した
こうして俺を捕らえるためにやってきた総勢109人の兵士たちはこの世から消えた
ほら、人がこの世から消えるのはこんなにも簡単だ
簡単な癖に
とても重たくて
悲しい事で
無性に涙が止まらない
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クロ - お疲れ様です。がんばってください！！！（読み終わる前） (2021年12月19日 18時) (
レス) id: f731cae52b (このIDを非表示/違反報告)
天音 - つい最近読み出して、ここまでずっと同じ名前でやっていたら同じ名前だったからびっくりしましたwww (2021年4月5日 13時) (レス) id: b4e0578ead (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - めとめがあうー♪（真顔） (2019年3月6日 2時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
紅色狐 - 最近読んでみました(*^^*)すごくいい物語だと思います。これからもほかの作品期待してます。 (2018年10月28日 14時) (レス) id: d7846a71cd (このIDを非表示/違反報告)
チョコチップメロンパン(プロフ) - この物語がアニメ化するなら蛇は宮野真守さんが似合いそうだな (2018年10月23日 7時) (レス) id: 71d0a5c15e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月10日 22時
