第2話 ページ4
貴方side
天:なんか言った？
貴:、、別に何も
天:そう？
疑いの眼差しをこちらに向けながらも引いた天音をよそに、俺は木の葉を踏んで歩き始めた
季節は冬、ここ(外)は寒い
天:ちょ！どこ行くん？
貴:部屋
天:あぁ、共同の部屋のことやね、なら俺もついてくわ！
貴:、、、好きにしろ
天:おん
俺の三歩後ろくらいを歩く天音は思った以上に身長が短かった
貴:ちっさ
天:うっさいわ！
貴:、、、五月蝿い
天:人の気にしとることを指摘するAさんが悪い
むすっ、と、わかりやすく怒る天音に、はぁ、と小さくため息をつきながら
貴:、、、呼び捨てでいい
そう言えば天音は少し驚いたように俺を見てから、ニンマリと微笑み
天:なら呼び捨てにさせてもらうな！Aも、俺のことは呼び捨てでええよ！
と言った、それに返事はせず、首元にあったネックオーマを口元まで引き上げる
ここは寒い
前はあんなに暖かかったのに
後ろの方でいきなりくしゃみが聞こえて、少し後ろを見れば鼻を擦る天音
よく見れば、天音はここに来て最初に渡される薄っぺらい軍服しか来ておらず、寒そうだった
部屋に付くまでにはあと数分かかる、、、あぁ、なんて面倒くさい奴が来たんだ
そう思いながら、着ていた灰色のパーカーを脱ぎ、小さく震える天音の肩に無理やりかけた
驚いてこちらを見た天音の瞳と目を合わせるのは面倒くさくて
俺は目をすっと逸らして、今度は幾分か早歩きで歩き始めた
すると後ろから
天:タバコくさいなぁ、、、でも、暖かいわ。ありがと、A
と言うとても小さな声がギリギリ聞こえたけれど、聞かなかったことにした
部屋について、取り敢えずこの見るからに寒いやつに何か暖かい服を着させなければと収納を漁る
俺が服を漁っている間、天音は普通にコーヒーを淹れて飲んでいた
凄まじい適応力だな、と、心のどこかでかんしんしつつ、警戒は怠らなかった
俺の隣に来たということは、観光客、つまりスパイである可能性もあるということ
当分は警戒を怠らないことが必須事項となって来るだろう
俺に仲間は
もう要らない
こいつが本当に俺のためにつけられたバディだというのなら
上は俺の心を壊すつもりなのだろう
壊れて、潰れてしまえ、と
あぁ、これ以上どうすればいいのか
もう要らない
要らないんだ
仲間なんて
バディなんて
要らないんだよ
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クロ - お疲れ様です。がんばってください！！！（読み終わる前） (2021年12月19日 18時) (
レス) id: f731cae52b (このIDを非表示/違反報告)
天音 - つい最近読み出して、ここまでずっと同じ名前でやっていたら同じ名前だったからびっくりしましたwww (2021年4月5日 13時) (レス) id: b4e0578ead (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - めとめがあうー♪（真顔） (2019年3月6日 2時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
紅色狐 - 最近読んでみました(*^^*)すごくいい物語だと思います。これからもほかの作品期待してます。 (2018年10月28日 14時) (レス) id: d7846a71cd (このIDを非表示/違反報告)
チョコチップメロンパン(プロフ) - この物語がアニメ化するなら蛇は宮野真守さんが似合いそうだな (2018年10月23日 7時) (レス) id: 71d0a5c15e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月10日 22時
