第12話 ページ14
貴方side
ゾ:は?
何を言い出したんだこいつは、とでも言いたげな新緑の瞳に何も返事をせず一瞬で間合いを詰めた
すると向こうも馬鹿じゃない、咄嗟にナイフを振り抜いて来た
けれど、そのナイフは浅く俺の左腕をかすっただけでだった
明らか様にやってしまった、という顔をしたゾムをひょいと抱え上げれば
驚いたゾムがとても気の抜けた声を出した、と同時に後ろで爆発が起きた
どうやらシャッターを爆弾で吹き飛ばしたらしい、ここの軍の奴らはみんな短気なのか、そうか、知ってた←
「相手が鬼神だろうが恐れるな!!侵入者共々首を刎ね飛ばせ!!」
その一言でむわっ、と冷たく鋭い殺気が広がり俺の背中を押し飛す
俺はゾムに一言「落ちる、口は閉じてろ、舌を噛むぞ」
とだけ言い、迷うことなく屋上から飛び降り壁の凹凸を利用して城壁に着地した
足に怪我をしたゾムを走らせる訳にはいかない、なら、俺が背負って走ればいい
貴:ここからも落ちる。オスマンのところまで送ってやる、そのあとは知らん。
ゾ:え、、、お前オスマンの友達かなんかなん??
貴:違う
ゾ:え?じゃあなんでなん?もしかして謀反??
貴:、、、敵討ち
ゾ:敵討ち?誰の??
最後のゾムの問いには答えず、城壁から飛び降りれば、ゾムが先程より強く抱きつくようにして来た
首に腕がかかっているから結構苦しかったが、今腕が外れれば真っ逆さまに落ちるのだから仕方ない
城壁から降り終わり、只ひたすらオスマンが待っている湖を目指した
先程から大人の男1人を背負って足場の悪い森の中を走っているのに、全く疲れない
いや、疲れることを体が忘れたんだろうか、とうとうこの体も馬鹿になって来たらしい
まぁいい
あいつの仇さえ取れれば俺はそれでいい、その後は追いかければいいだけだから
寂しがりやだね、とよく言っていたくせに、俺を1人にしたあいつらが悪いんだ
なんて
ブツブツと頭の中でいう先のない言葉を作り出していれば馬から降りてこちらに手を振るオスマンがいた
オ:ゾムっ!
ゾ:オスマン!いやぁすまんすまんwちょっとミスったわw
オ:足以外は怪我しとらんの?
ゾ:おん、してない
オ:そう、ならほら、はよ乗って!撤退するで!!
ゾ:分かってますよぉwお前は?
ゾムがじっと俺を見つめながらそう言って来た、オスマンは「一緒に来る?」とか言ってる
けど、俺は首を左右に動かし、そっと愛銃とナイフを取り出し
追いついて来た兵を撃った
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クロ - お疲れ様です。がんばってください!!!(読み終わる前) (2021年12月19日 18時) (レス) id: f731cae52b (このIDを非表示/違反報告)
天音 - つい最近読み出して、ここまでずっと同じ名前でやっていたら同じ名前だったからびっくりしましたwww (2021年4月5日 13時) (レス) id: b4e0578ead (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - めとめがあうー♪(真顔) (2019年3月6日 2時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
紅色狐 - 最近読んでみました(*^^*)すごくいい物語だと思います。これからもほかの作品期待してます。 (2018年10月28日 14時) (レス) id: d7846a71cd (このIDを非表示/違反報告)
チョコチップメロンパン(プロフ) - この物語がアニメ化するなら蛇は宮野真守さんが似合いそうだな (2018年10月23日 7時) (レス) id: 71d0a5c15e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:地縛霊 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年9月10日 22時