二十四話目 ページ3
それもそうか、
私は取り敢えず、ウェイターさんに話してみることにした。
流石に未来から来たなんていえるはずも無いから、やっぱり誤魔化して
なんだけど
貴｢私、この町に幼なじみがいるんです。
幼なじみと言っても、
最後に会ったのは数年ぶりで……
この間まで父の仕事で別の土地に居たんです。｣
ウ｢ふむふむ｣
貴｢彼に最後にあった日、私、彼と喧嘩をしたんです。
本当は笑ってお別れを告げるつもりだったんですが…
どうしてか意固地になってしまって。
結局別れも告げられずに町を離れたんです。
.
その数日後母がこの町につれてきてくれた事があったんです。
仲直りしなくちゃと言って。
私も悪いと思っていたので、ちょうどいい機会だと
その程度の考えだったんです。
いつも彼が居たところを探して、やっと見つけたと
声をかけようとしたんですが、
出来ませんでした。
いつも泣かない彼が泣きながら、
私の名前を叫びながら
探して居たんです。
どうしてもそんな彼に
声をかけられなくて、
話さずにまた
別れたんです。
そんな彼にいまさら
なんて顔向けしたらいいのか、分からなくて……｣
ウ｢話したいのに
どうしたらいいのか分からないって感じね…
お客様はどうしたいんですか?
今のまま、でもいいんですか?｣
ｶﾀﾝ
持っていたカップをお皿の上に置いた
彼女は真っすぐに私の目を捉えた。
貴｢今のまま…
それはいやです。
きちんと
.
謝りたいっ!｣
ウ｢ﾌﾌｯ
若いっていいわね…｣
ウェイターさんは綺麗に笑うと、私の頭を撫でた。
ウ｢なら
.
.
.
やる事は決まっているんじゃない?｣
貴｢!!
はいっ!!｣
ｶﾞﾀﾝｯ
勢い余って、椅子が音を立てたが、この際どうでもいい。
貴｢あ、あの｣
ウ｢ん?｣
貴｢コーヒーとタルト
ありがとうございました!
すごく美味しかったです!!｣
ウ｢!!
ありがとうございます
今日のお代は気にしないでね?
そんなの悪いです
そう言おうと思っていた私の言葉を遮るように彼女は続けた。
ウ｢どうしても気になるっていうのなら、
今度幼なじみさんと
もう一回このお店に来て下さいな?｣
ウェイターさんは今までで一番の笑みを浮かべると、お店の奥に入っていってしまった。
ラッキーアイテム
革ベルト
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毒林檎(笑)(プロフ) - 応援ありがとうございますぅぅ!!更新はかなり遅めですが、楽しんでもらえていると思うととても嬉しいです! (2015年8月11日 9時) (
レス) id: 32010bff2a (このIDを非表示/違反報告)
闇薔薇(プロフ) - 面白いです頑張ってください (2015年8月7日 9時) (レス) id: b45b6ce6ea (このIDを非表示/違反報告)
アマテラス(プロフ) - 頑張ってください楽しみにしています(／(ｴ)＼) (2015年7月9日 1時) (レス) id: 0be4177367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毒林檎(笑) | 作成日時：2015年2月26日 18時
