雪男たちには雪女が隠れてる2 (ページ21)

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③ ページ21

瀬野
『ふっか』

深澤
｢おうwん？キスだろ？｣

深澤は学んだ。瀬野のペースに持ってかれると大照れさせられて死ぬと。別に褒められたくないわけではないが、まだ死んでないメンバーに照と翔太が居る。下手に醜態を晒すわけには行かないのだ。

瀬野
『えーふっかとするのは恥ずかしい』

深澤
｢え｣
ここまで何の躊躇もなくキスしていただけに自分の番で照れられるとは思っていなかったのだ。

瀬野
『なんか、ふっかは俺にとってママだから…』

深澤
｢あ、そーゆうね？｣

瀬野
『…俺にとって代わりの効かない存在だし』

深澤はふと瀬野の生い立ちを思い出した。まだ、性別も聞いてなかったときの話だ

深澤
｢この間、母さんがさー｣

瀬野
『…いいな』

深澤
｢ん？どうした？｣

瀬野
『あー…俺さ、母さんも父さんも物心ついたときには居なくてさ』

深澤
｢そうだったんだ…｣

瀬野
『重い話して悪いな。まぁ、俺はその分爺ちゃんに溺愛されてるから！』

そのときの瀬野は確かに嘘をついてはいなかったけど、やっぱり寂しそうに見えて……あ、あの時咄嗟に抱き締めてるな。男だと思ってたし、ちょっと恥ずかしくなってきた。

瀬野
『でも、母さんが居たらふっかみたいに世話焼いてくれてたのかなw』

深澤
｢誰がママじゃ！w｣

そうやって思うと、瀬野にとっての母親の代わりが出来てたなら…どこか満足してる自分がいる。ジャニーさんが瀬野にずっと構ってる印象はない。だって、言われるまで気づかなかったくらいだし。なんか、それだけ自分が知らない内に瀬野に愛情を注いでたと思うとやっぱりクソ恥ずかしいけど

深澤
｢俺がこれからも瀬野に家族の愛情ってやつを教えてやるよ｣

瀬野
『ふはっ！wふっか、ありがと！』

結局、ほっぺにキスされた。どちらかと言うとちゅーされた。って感じのかわいいやつ。
まぁ、どっちでも恥ずかしいっちゃ恥ずかしいけど