雪男たちには雪女が隠れてる2 (ページ20)

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② ページ20

瀬野
『さく～？』

佐久間
｢…ん？瀬野じゃーん｣

佐久間は割りと序盤に死んだ。それこそ、開始10分くらいで『ねむー』って言いながらスヤスヤと寝ていたのだ。

瀬野
『佐久間って、酒弱いの～？』

佐久間
｢多分弱いよw｣

瀬野
『かわいいなぁー』

佐久間
｢お前がなw｣

瀬野
『佐久間って、かわいいのにゴツいからギャップあって良いよなー』

佐久間
｢おう、ありがとw｣

瀬野
『俺もゴツくなりたいな。佐久間のことは純粋に尊敬してるー』

佐久間
｢なんか、照れんねw｣

瀬野
『そーだから、これからも俺の憧れでいてねー』

佐久間はほろ酔いから覚醒した。なぜか、瀬野の唇が自分のほっぺに触れていたからだ。
佐久間は訳が分からなくなり、岩本に救いを求めた。

佐久間
｢え、ひかる？今、何が起きた？｣

岩本
｢あいつ、酔わせちゃ不味いんじゃないか？｣

瀬野
『べー』

阿部
｢それ、もしかして俺を呼んでるの？｣

瀬野
『あべべ』

阿部は酒に弱いが自分でペースを守っていたので、ほろ酔いではあるが割りと自我をもっていた。

阿部
｢どうしたの？｣

少しだけ、前の2人の様子を見て期待はした。普段はかわいい妹や親戚の子のような親愛の気持ちを向けてるが、別にキスされたくないわけではない！

瀬野
『あべべは偉いなぁー』

阿部
｢瀬野もえらいよ？｣

瀬野
『あべべは偉いから、俺がいっぱい褒めてあげんね！古今東西、あべの良いところゲーム！』

阿部
｢え？｣

瀬野
『優しい！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

瀬野
『面倒見が良い！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

瀬野
『かわいい！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

阿部
｢待って｣

瀬野
『がんばり屋！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

瀬野
『影で努力する！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

阿部
｢瀬野、マジで待って｣

瀬野
『気が遣える！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

瀬野
『頭良い！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

阿部
｢まって｣

瀬野
『天性のアイドル！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

瀬野
『俺らのことめっちゃ好き！』ﾊﾟﾝｯﾊﾟﾝｯ

阿部
｢………勘弁して｣

瀬野
『あべべにはえらいで賞をあげるー』

阿部は最初に期待していたはずのほっぺへのキスが恥ずかしくて、ひたすら赤くなった。生きている気がしていなかった。