Stage13 ページ15
Stage13
翌朝、家でライブでする新曲のデモを聞きながらストレッチをしていると、家のチャイムが鳴った。
歌手活動を始めてから訳あってアパートで一人暮らしをしているAだが、場所を教えていないこともあってこの住まいを訪れる人はほぼいない。
インターホンを見ると、見覚えがある銀髪のお兄さんがハーイ、と笑顔で手を振っていた。何故家を知っている。恐らく勇利くんのお母さんが教えてしまったのだと思うけど……。
「何の用?」
「やぁA、デートを」
「しません。」
マイクボタンを押すと開口一番、意味も無く出かけようと言う。それをばっさり断ると、画面に映ったヴィクトルは意地の悪そうな笑みを浮かべた。
「そんなこと言ってていいのかな〜。勇利も来るのに……。」
勇利と出掛けたくないの?と餌をぶら下げて誘惑する。
いや、出掛けたいけど。
「ま、所詮、勇利のダイエットチャレンジのお誘いなんだけどね。ランニングとかの。」
全く返事をしないAに飽きたのか、あっさりと本来の目的をぶちまけるヴィクトル。なんだそういうことか、と呆れ半分ガッカリ半分のため息をつく。
「分かった、行くよ。練習着に着替えるから少し待ってて。」
はやくーと間延びした声の返事を背に、Aはいつものシンプルなタートルネックとストレッチ素材のズボンを履いた。
準備を終わらせて、部屋がある2階から降りるとヴィクトルだけじゃなく勇利も待っていた。互いにおはようと挨拶して、とりあえずアイスキャッスルはせつに向けて走ることとなったのだった。
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岡崎雪(プロフ) - うたプリ大好き?さん» 長々と放置気味で申し訳ございません。本日更新いたしましたので、もしよければご覧下さい。 (2017年7月27日 2時) (レス) id: 0853e273f8 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き楽しみにしています(笑) (2017年3月16日 0時) (レス) id: 4e8990689c (このIDを非表示/違反報告)
岡崎雪(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。主人公には伏線が多いため、設定ページを設けておりません。職業についてはStage3まで読み進めて頂けたらわかるかと思います。 (2016年12月28日 12時) (レス) id: 0853e273f8 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 夢主の職業がよくわからないです (2016年12月28日 12時) (レス) id: 6025f4bd80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:岡崎雪 | 作成日時:2016年12月27日 0時