僕の名前をキミは知らない。 (ページ11)

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思い出のカケラページ11

お昼休み

「ま、Aも大変だねー」

「なにが？」

「あんな奴から愛されちゃって」

そう言って、テヒョンを見る。

「どうなんだろう」

「あいつの嫉妬欲と独占欲は並大抵じゃないよ。ま、あんなイケメンから束縛されるなんて、願ったりかなったりだけど」

「そう、なのかな」

''テヒョンと別れろ''
''許さない''
''許さない''
''離れるまで傷つけてやる''

「…………っ、は」

「ちょ、大丈夫？A」

今の、何……

この机の中に、さっきの言葉が書いた紙がいっぱい入ってた

すごく、怖かった

今のが嫌がらせ？ジョングクの………?

___________________________________

「ごめん、遅くなった。帰ろっか」

サッカーから帰ってきたテヒョン。

私はテヒョンと帰ることに。

「コンビニでアイス食べて帰ろっか」

「え、寒いのに」

「Aが冬に食べるアイスが一番美味しいって言ってたんじゃん」

「そう…だったね」

コンビニでアイスを食べた。

私はソフトクリーム。

「美味しい？A」

「うん」

寒いけど

「あ、A口にアイス」

「ん?」

気づいたらテヒョンの顔が近くにあって、唇を舐められていた

そして、顔が近いまま見つめ合う

もう一度テヒョンが目を閉じた時

バンッ___

私はテヒョンを押してしまった。同時にアイスも地面にグシャッと落ちた。

「A」

テヒョンが、鋭く睨む

「アイスついてるなら、自分でもとれるし、ほらそれに外だし、誰か見てるし」

「俺、ただAとキスしたかっただけなんだけど」

「…………っ、」

恥ずかしい

「いつでもキスしたいって思ってる。朝迎え行った時も、昼休みも、放課後も。やっと手に入ったのに…なんでできない？」

どうしたらいいのか、分からない

「今日、Aの家泊まっていい？」

「……、え？」

付き合っているのに

好きだから付き合っているはずなのに

気持ちがついていかない

「俺の家でもいいけど」

「今日はちょっと。家、散らかってるし…」

それは、きっと自分の記憶がないからなんだろう